御池岳のニッコウキスゲ、今年は? [鈴鹿北部]
6月24日 晴れ
藤原・簡易パーキング0→0:12白瀬峠登山口→1:38白瀬峠→
2:00真ノ谷から奥ノ平直登尾根取付き→2:38奥の平→
3:31ボタンブチ上→3:42丸山→4:06鈴北岳4:09→4:27鞍掛峠→
5:41藤原・簡易パーキング
6月14日、伊吹北尾根のニッコウキスゲは、良い状態の花を見ることができませんでした。おそらく、鹿に荒らされたものでしょうが、残念な結果でありました。
ならば、鹿が容易に近づけないところが生育地の御池岳へ行けば、良い状態の花を見ることができるかもしれないと、御池岳を周回してきました。
伊吹北尾根のニッコウキスゲは6月末で終わることが多いのですが、御池岳の場合は7月上旬まで咲いていることが多いです。
出発地の藤原・簡易パーキング(帰着時に撮影)
本日も、午前中は色々ありましたので、簡易パーキングの出発は午後1時過ぎになりました。
白瀬峠登山口
山口の冷川林道を少し上ると、登山口があります。
下部は杉桧林、中部は落葉広葉樹林や杉桧林、上部は落葉広葉樹林になります。汗びっしょりになりながら登りました。
高圧鉄塔下から、霊仙山、伊吹山方面を見る
坂本道と巡視路の交差点(ここまでは、巡視路を登ってきました)
右折して白瀬峠(白船峠)方面へ進みました。
白瀬峠の標識
真ノ谷に降りて、しばらく遡行し、奥ノ平に通じる尾根の末端で尾根に取付いて、直登しました。下部は傾斜の急な普通の尾根、上部は石灰岩の露出が多いカルスト地形尾根です。
下部の尾根
バイケイソウの花は今が見ごろです。特有の花の香りが漂っていました。
上部の尾根
奥の平が近づいてきました
奥の平から藤原岳方面を見る
奥の平から霊仙山、伊吹山方面を見る
焼尾山、烏帽子岳、三国岳、ダイラ、ダイラの頭、その他等も見えます
ここから、ニッコウキスゲ生育地に向かいました(危険地帯です)。
さて、期待していたのですが、こちらも残念。生育地周辺の少し傾斜の緩いところは、既に鹿のテリトリーで、糞が落ちていました。鹿の口が届かない断崖絶壁のみ生育しているという有様で、2年前よりも生育範囲は狭くなっていました。落ちればただでは済まないというような露岩地帯にまで侵入してきているのには驚きます。
たくさん撮影したかったのですが、時刻は16時を過ぎていましたので、数枚の撮影のみで引き返すことにしました。
断崖に咲くニッコウキスゲ
池
水のある池サイドの木には、モリアオガエルの卵塊がたくさん付いていました。
左横に天狗堂が見えます。
ボタンブチから、天狗の鼻(右)、琵琶湖方面を見る
琵琶湖湖面の反射が綺麗でした。天狗の鼻からは、さらに広い琵琶湖を見ることができました。
本日の丸山山頂
標柱の左に養老山地、笙ヶ岳が見えています
元池分岐周辺の鹿の群れ
元池周辺は草原地帯なので、たくさんの鹿を見ることができますが、本日も5~6群、50頭以上の鹿を見ました。これだけ多くの鹿がいるということは、御池岳はよほど豊かな山なのでしょう。
鈴北岳山頂から、焼尾山、烏帽子岳、三国岳、笙ヶ岳等を見る
鈴北岳山頂から、鈴ヶ岳(手前)、琵琶湖方面を見る
17時過ぎ、広大な琵琶湖の逆光ビューは素晴らしかったです。
鞍掛トンネル東口
いつものように、ここで水を補給して、腹ごしらえをしました。
コグルミ谷登山口付近
コグルミ谷登山道は、相変わらず進入禁止です。道路復旧工事が、本格的になってきたようで、各所で、工事が進んでいます。
黄金大橋横交差点
出発から5時間41分後、おかげさまで無事、駐車地の藤原・簡易パーキングに帰着することができました。
御池岳、鈴ヶ岳周辺の春の花 [鈴鹿北部]
4月13日 曇り
R306ゲート0→1:14鞍掛トンネル東口1:29→1:45鞍掛峠→2:28鈴北岳2:31→
2:56鈴ヶ岳3:04→3:25鈴北岳→3:52御池岳丸山3:57→4:18鈴北岳→4:38鞍掛峠→
4:47鞍掛トンネル東口4:50→ 5:34 R306ゲート
歩行距離 24.06km
鈴鹿北部の雪もほとんど溶けて、いよいよ本格的な花の季節が到来しました。私は昨年、フクジュソウの花を見る機会がありませんでしたので2年ぶりに見てみたくなり、御池岳周辺を歩いてきました。
天気は曇りで、花の開きはいま一つだったのですが、期待していたとおり、綺麗な花々が出迎えてくれました。藤原岳のフクジュソウもよいのですが、こちらのフクジュソウも素晴らしかったです。
ゲート付近から周辺の山々を見ると、山桜が満開で、山腹が綺麗な色に染まっていました。
コグルミ谷付近の道路修復工事は進んでおらず、三重県側の復旧はまだまだ先のようです。歩行には問題なく、トンネルまで快適に歩くことができました。
ここで食事休息をしました。
昨年夏に来た時は、三重県側峠道が廃道に近い状態だったのですが、踏み跡がはっきりして、歩きやすくなっていました。
山頂で小休止した後、鈴ヶ岳へ向かいました。沢筋やドリーネには残雪があり、春山らしい光景でした。
鈴ヶ岳へのルートは、場所によってはっきりしない区間がありますが、見通しの良い天候であれば、問題ないでしょう。ガスっているときは、迷いやすいかもしれません。
鈴ヶ岳山頂部を散策した後、折り返して、鈴北岳経由で丸山に向かいました。先週、イヌツゲについて書きましたが、鈴北岳山頂南面の斜面には、イヌツゲがあちこちに点在して生育していました。
よく見ると、堅い枯れ枝の中に葉があり、枯れ枝によって食害を免れている様子でした。堅くてトゲトゲした枝は、鹿も好まず、そこから、はみ出てくる軟らかい枝葉を食べているものと思われます。
ここからコグルミ谷経由で下山したかったのですが、途中出会った方々のお話では,「泥濘がひどい」とか、「コグルミ谷を登ってきたが、たいへん荒れている」とかの情報でしたので、来た道を鈴北岳経由で引き返すことにしました。
下山の道中ルートの状態は良好で快適でした。おかげさまで、無事駐車地に帰着することができました。
本日見た花々の一部
標高の高いところの開花はもう少し先になりそうです
かつて、この山域には白花や薄青紫のキクザキイチゲが群生していました。
水場での一コマ
トンネル東口の水場で、小鳥が近くにいたので、舌笛を吹いたら、目の前まで近づいてきてくれました。
天狗堂とサンヤリ [鈴鹿北部]
11月2日 晴れ時々曇り
石榑峠南の県境主稜線から天狗堂を望む(平成25年4月28日撮影)
岩尾谷道・登山口0→主尾根出合0:41→0:43天狗堂山頂1:12→
1:41サンヤリ山頂(仏供さん山)1:51→2:25天狗堂山頂2:28→主尾根下降点2:53→
君ヶ畑登山口3:07→3:09太皇器地祖神社3:13→3:32岩尾谷道・登山口
本日は木地師の里で有名な君ヶ畑の山、天狗堂~サンヤリを歩いてきました。周辺には1000mを越える魅力的な山々がたくさんありますので、1000mに満たない天狗堂・サンヤリは、それらの山々ほど顧みられません。しかし、それ故に静かな山歩きを楽しむことが出来ます。
本日もやはり、山中では誰に会うこともなく、静かな山歩きになりました。
登山口から杉林の中の山腹道を歩きます。標高580m地点から620m地点までは岩尾谷沿いの道になります。谷を離れ、山腹そして尾根に取り付きますが、急傾斜の激登りは、手ごたえ(脚ごたえ?)があります。尾根に登ると、落葉樹の二次林が現れ始めます。標高830m付近で傾斜が一旦緩くなり、一息つくことができますが、また直ぐに歩きにくい激登りが主尾根まで続きます。
主尾根で君ヶ畑からの登山道と合流します。天狗堂山頂は直ぐ近くで、右折して数分で山頂に到着しました。
山頂で展望を楽しみ、食事休息した後、サンヤリに向かいました。尾根上に踏み跡はありますが、シャクナゲの茂る辺りでは踏み跡が不明瞭になります。私はサンヤリからの帰りの道中、924mピーク辺りでルートを外してしまいました。このような見通しのきかないところでは、地図・コンパス・GPSは頼りになります。
縦走尾根の二次林。樹下にはミズナラのドングリがたくさん落ちていました。
シャクナゲの蕾
サンヤリへの道中にシャクナゲ群落がありますが、「関係者以外立入禁止」の標識が彼方此方にあります。密生したシャクナゲ群落を守るためのものでしょう。
サンヤリ山頂
サンヤリ山頂周辺は近年植林され、ブナを主体にした二次林から桧林に変わりました。しかし、山頂の東方にはブナ林が残されています。
山頂周辺を散策して展望を楽しんだ後、折り返しました。瀬川谷に降りて、途中から瀬川谷林道に取り付き林道歩きにするか、あるいはそのまま尾根を南下するかですが、尾根を南下して君ヶ畑経由で下山することにしました。
天狗堂南の肩から急傾斜の降りになります。踏み跡ははっきりしませんが、テープが短い間隔でありますので、迷うことはないでしょう。標高780mの尾根分岐は迷いやすいところです。テープはありますが、木々が繁茂して見通し悪く標識がありませんので、地図でしっかり確認して、左にルートをとります。主尾根から君ヶ畑へ降る左折地点にはしっかりした標識があります。この主尾根ルートは登りには良いのですが、下りではやや迷いやすいです。
標高640mから600mにかけての尾根上および宮ノ谷側には立派なブナ林があります。
太皇器地祖神社
立派な神社で、この神社境内の杉の木々も高さと径があり、風格を感じます。
君ヶ畑からは林道を歩くだけなので、緊張から開放されて余裕ができました。
出発から3時間32分後、おかげさまで無事、出発点の岩尾谷道・登山口に帰着することができました。
上石津町時山から五僧峠、東ヨコネ、ダイラの頭、ダイラ、周回 [鈴鹿北部]
10月14日 晴れ
出発地0→0:39五僧峠0:41→1:30東ヨコネ→2:18ダイラの頭→
2:35高圧鉄塔2:37→2:55ダイラ3:01→3:18ピーク732m→(途中休息5分)→
4:15出発地
距離 12310m
沿面距離 12986m
所要時間 4時間15分
本日はこのブログ内での鈴鹿縦走未踏区間を埋めるため、時山を出発地として五僧峠、三国岳三角点北の高圧鉄塔、ダイラと、反時計回りに周回しました。
鈴鹿縦走路の中で、三国岳三角点から霊仙山までの区間は、ブッシュに歩行を妨げられるところが多くあります。また、地形も複雑で迷いやすいので注意が必要です。今回の縦走路では、東ヨコネからダイラの頭の区間が、アセビ、ユズリハ等の密生ブッシュでした。
ゲート
時山の集落を過ぎて、薮谷橋を渡った先にゲートがあります。
五僧峠から東ヨコネ下の鞍部までは比較的歩きやすいのですが、落葉が堆積しているときは、ルートがはっきりしないことがあります。東ヨコネ手前の鞍部から山頂までは急登で踏み跡がありません。
東ヨコネ山頂付近から、ダイラの頭、三国岳双耳峰、焼尾山方面を望む
東ヨコネ山頂からダイラの頭まではアセビやユズリハの密生が多く、歩きにくい区間です。ブッシュの中を進むとダニが数多く付着しますので、体の皮膚面まで侵入されないような対策が必要です。私の最近の山行ではいつもそうなのですが、今回も私の衣服にはダニがたくさん付着しました。下山後ダニ取りをしましたが、ほぼ全て取り終えるのに約30分を要しました。そのまま家までダニを持ち帰ってしまう恐れもありますので、家に帰ったら直ぐに衣服を洗剤で洗濯(洗剤でダニを退治できます)するようにしています。
計画では三国岳三角点(阿惣)まで行くことにしていたのですが、残念ながら時間切れとなりましたので、ここで折り返すことにしました。先月の阿蘇谷下降と同じルートで荒れた谷を下ってゆきました。標高570m付近で谷は緩勾配になりますが、そこがダイラ入口です。
ダイラの森
秋の紅葉時に来れば、マッタリ良い気分に浸れそうなところです。所々に炭焼き窯跡があります。
ここから732mピークに登り、しばらくの間、毘沙門谷右岸尾根を下りました。660mピークの尾根分岐で右岸尾根を離れ、時山集落西端付近に達する尾根に乗りかえました。乗りかえて直ぐに落葉樹下の密生したユズリハのブッシュが始まります。踏み後はありません。ユズリハの密生はシャクナゲの密生に似た雰囲気がありますが、しなやかで、シャクナゲの密生ブッシュよりも楽に漕げます。ユズリハの密生ブッシュ区間は長く、下部の常緑帯との植生境界まで続きます。
牧田川に架かる蔭橋
この橋の30mほど上流が降りてきた尾根の末端です。
本日はブッシュ区間が長いコースでしたが、出発から4時間15分後、おかげさまで無事山歩きを終了することができました。
いなべ市篠立から焼尾山、三国岳 [鈴鹿北部]
9月23日 晴れ
出発地0→0:21最初の高圧鉄塔→1:19標高790mピーク高圧鉄塔→1:46焼尾山山頂→
1:53県境尾根三叉路(20分間食事休息)→2:42三国岳南峰(6分間休息)→
3:19県境尾根三叉路→3:26鞍掛峠→3:37鞍掛トンネル東口(13分間休息)→
4:37国道365号・黄金大橋→5:05出発地
本日は、ブログ内での鈴鹿主脈縦走路未踏区間をつなぐため、北部の焼尾山周辺を歩いてきました。連休最終日でありましたが、鈴鹿ではマイナーな地域のためか、また306号通行止めのためか、歩行中他のハイカーに出会うこともなく、静かな山歩きになりました。
この付近の記録を検索してみると、多くは、篠立から倶留孫岳・烏帽子岳、三国岳、焼尾山・焼尾東尾根と反時計回りに周回されているようです。一般的にはこのコースの方が訪れる山数が多く、距離的にも短いので、本日のコースよりも良いように思います。
いなべ市内の国道365号線を北上し、篠立のあづま食品前で左折してしばらく進むと、やがて浄水施設に到着します。その先の舗装道路には進入禁止のフェンスが設置されているので、地道分岐点横の空きスペースに車を止め、そこを出発点にしました。
地道終点にある広場と藤棚
出発地から幅広の地道をしばらく進むと広場になり、藤棚がありますが、その先は鉄フェンスや木の柵で囲われており、終点となっていました。左下の方を見たら、鉄製の階段がありました。木柵を潜り抜けてそちらの方に降りて行くと、階段もそこで終点でした。地理院地図には沢沿いに道が記載されていて、その地点にたどり着いたわけですが、植物繁茂で通行困難です。おそらくはその地理院地図に記載された道が巡視路へのルートだと思いますが、通行困難では仕方ありません。しばらく思案の後、山林の急斜面を直上することにしました。苦労して急斜面を登ってゆくと、昔の木馬道(きんまみち)らしき道に出合いました。最近の人跡の感じられない幅広道を上がって行くと、やがて最初の高圧鉄塔に到達しました。
最初の高圧鉄塔。この鉄塔から先は中電巡視路になります。
この高圧鉄塔の下周辺には土砂流失防止のためにウィーピング・ラブグラスという植物が植えられています。しかし西斜面を見ると浸食のため垂直に近い土崖になっており、崩落が起こりやすい状態になっています。大雨等で山抜けがおきて鉄塔が倒壊したら大変なことになりますので、中電さんもここは優先的に崩落防止工事をすべきものと思われます。
この鉄塔の少し先で下の中電開閉所からの巡視路と合流します。道は幅広で、所々に保存状態の良い炭焼き窯跡があります。しかし、状態の良い道も標高550m地点までで、その先の山腹道は斜面の崩れや礫堆積等で、道の判別が困難な区間があります。その状態は標高610mの尾根道合流点まで続きます。山腹道を避けて尾根道を通った方が良いかもしれません。
標高790mピークから標高890mピークを望む
この790mピーク先の鞍部は尾根巡視路と水平巡視路の分岐になっていました。水平路に入ってみたくなり、そちらに進みましたが、すぐに難路になりました。思っていたとおりといいますか、やはり斜面崩壊で桟道部が各所で破損しており、通行困難となっている所がありました。鞍掛峠道へ降りるという選択肢もありましたが、私のその時の気持ちは上へということで、890mピークに向かい、斜面を直上しました。近くには猿の群れがいて、臭いが漂っていました。時間的には本来のコースをたどるのに比べてかなりのロスになりましたが、これも成り行きです。
890mピーク先の鞍部を過ぎて焼尾山が近くなると、道の両脇にはシャクナゲが多くなり、それまでとは雰囲気の異なる尾根道になります。
焼尾山山頂
山頂では南方面が開けており、御池岳方面の展望があります。
県境縦走路三叉路
やっと焼尾東尾根と県境尾根の分岐に到達することができました。この焼尾尾根付近の巡視路は、山腹道等場所によっては非常に危険な区間がありますので、お勧めできません。
この三叉路で約20分間の食事休息をしました。
休息の後、ブログ内未踏区間を埋めるため、北の三国岳南峰に向かいました。
昔の三国岳への尾根ルートは、太いイブキザサの密生する難ルートでしたが、歩きやすい尾根になっています。
三国岳南峰山頂で6分間休息した後、折り返して、鞍掛峠に向かいました。
鞍掛峠
鞍掛峠から鞍掛トンネル東口へのルートは、登山道への礫堆積や斜面崩壊、そして植物繁茂等のために歩きにくくなっています。昨年の豪雨被害で荒れたままになっているものと思われます。
鞍掛トンネル東口
ここで13分間、休息しました。三重県側は現在ガス管工事と道路復旧工事のため通行止めになっています。しかし、現場関係者さんのお話しでは「登山者は危険箇所に気をつけて通行してください」ということでした。
コグルミ谷登山口付近の現在の様子。
この他にも崩壊箇所があります。復旧はまだまだ先のような気がします。
国道365号線、黄金大橋
ここまで長い国道306号降りでしたが、力を抜いた低速ジョギングですと、疲労もあまり感じずに、比較的短時間で到達することができます。
おかげさまで、出発から5時間5分後、無事出発地に帰着することができました。
上石津町細野から烏帽子岳・三国岳・阿蘇谷周回 [鈴鹿北部]
9月12日 晴れ
細野駐車場0→0:59烏帽子岳山頂(8分休息)→1:30高圧鉄塔→2:14鈴鹿主稜出合→
2:16三国岳山頂→2:24三国岳南峰(食事休息30分)→3:11三国岳三角点(阿惣)→
3:19高圧鉄塔(阿蘇谷下降点取り付き)→4:25白い橋(牧田川)→5:04細野駐車場
烏帽子岳(熊坂山)は、姿・形よく、古くから地元の方々や旅人等に親しまれてきた山だそうです。熊坂谷の熊坂長範伝説は有名です。
三国岳は、美濃・伊勢・近江と三国界の山で、私の若い頃は登りやすい登路がなくて、少し難しい山だったのですが、現在は密生していた太いイブキザサもほぼ消滅して、容易に山頂に到達できるようになりました。
本日は、細野から新道で烏帽子岳に登り、吊り尾根で三国岳へ行き、阿蘇(あんぞ)谷経由で周回という山歩きをしました。
近年整備された細野登山口駐車場。綺麗な水洗トイレと東屋があり、助かります。
登山口からしばらくは複雑なルートですが、要所には標識が整備されているので、迷うことはありません。下部は杉桧の植林や照葉樹の中の道ですが、標高600mを越えると植生は落葉樹に変わります。残暑厳しく、急勾配の道を汗びっしょりになって登りました。
烏帽子岳山頂
ここで8分間休息しました。霞んでいたので、展望には恵まれませんでした。
シャクナゲ林
三国岳への尾根を下ってゆくと、やがてシャクナゲ林になり、しばらくの間シャクナゲの林が続きます。
シャクナゲ尾根から三国岳双耳峰(中央左の遠景)とダイラの頭(右遠景)を望む
高圧鉄塔の下から三国岳双耳峰(左の遠景)とダイラの頭(右遠景)を望む。ダイラの頭の左手に本日の下山取り付き点付近の高圧鉄塔が小さく見えています。
池(湿地)
アップダウンを繰り返しながら痩せ尾根を進んで、標高810m余りの平頂に到達しました。平頂には小さな池(湿地)があります。この先の鞍部から3県境付近までは急登でルートがはっきりしませんが、らしき所を探すと、踏み跡があります。
主稜線出合
岐阜・三重・滋賀の3県境はこの出合よりも20~30m上のようです。
三国岳山頂
平凡なピークですが、御池岳方面が切り開かれています。
三国岳山頂から御池岳方面を望む(右から、鈴ヶ岳、鈴北岳、丸山、奥の平等)
縦走路の森
縦走路は、あちこちで木が倒れており、やや歩きにくくなっていますが、雰囲気の良い落葉樹の森です。
三国岳南峰山頂
やっと折り返し点の三国岳南峰に到着しました。暑さで発汗多く、少し疲れました。
山頂は、本峰と同じく御池岳方面が切り開かれています。周りの木々を見ると、リョウブやナツツバキの樹皮が剥がされているのが目につきます。こららの木々は鹿の好物らしく、あちこちの山で被害木を見ます。
ここで30分間食事休息をした後、主稜線を北に向かって進みました。
主稜線から霊仙山方面を望む(高塚、ソノド、谷山、ダイラの頭、ダイラ等も見えます)
三国岳三角点峰(阿惣)頂上
この山頂も到達やや困難でしたが、現在は滋賀県側から良い登山道がつけられています。
高圧鉄塔手前にある「245」番標識とその横にある「時山白い橋」標識
この標識地点が阿蘇(あんぞ)谷道取り付き点です。山腹道をダイラの頭南の鞍部まで進みますが、廃道化しているので主稜線をそのまま北上して鞍部まで進んだ方が良いでしょう。ダイラの頭南の鞍部から阿蘇谷に降る道があるのですが、この道も廃道化が進んではっきりせず、地形を読みながら、またはテープを探しながら谷底まで下ることになります。
谷底に到達しました。
阿蘇谷は浸食が進み荒廃しています。かつての良い谷道は存在せず、所々に痕跡があるのみです。この牧田川源流部は、昔はほとんどの谷にワサビが雑草のように生えていたのですが、絶滅に近い状態になりました。他の幾つかの植物も同様です。鈴鹿における近年の谷の荒廃は豪雨による影響もあるでしょう。しかし、鹿の食害により下草が無くなってしまったことが、地表部流失に拍車をかけているように私は考えます。
阿蘇谷核心部。標高470mから420mにかけては滝が連続します。
阿蘇谷下降は結構手ごたえがありました。難しい谷ではありませんが、荒廃しているので、ある程度のスリルを味わうことができます。沢登りの対象としてはこの状態のほうが良いと考えることもできますが、一般登山ルートとしてはお勧めできません。
時山の白い橋
主稜線標識にあった「時山白い橋」に到着しました。橋の右岸側には「三国岳」の標識が設置されています。
牧田川
現在、時山地内で土木工事が行われており、大型ダンプがひっきりなしに通行しています。そのためか牧田川の水は濁っています。
一般道に降りてホッとしたので、足の方を見てみると、やはりヒルが付いていました。携帯アルコールスプレーでシュッと一噴き、ポロリと落ちました。
山中では誰にも出会わず静かな山歩きになりましたが、テン等の動物には出合うことができました。まだまだ暑く、結構体力を消耗しましたが、出発から5時間04分後、おかげさまで無事出発点の駐車場に帰着することができました。
ワンデイ縦走 藤原岳~御在所岳 [鈴鹿北部]
5月3日 晴れ
大貝戸登山口駐車場6:01→藤原山荘7:33→7:46藤原岳展望丘7:50→
8:43治田峠8:46→県境尾根・遠足尾根分岐9:57→竜ヶ岳10:09→石槫峠10:34→
三池岳11:45→12:04(八風)中峠12:25→釈迦ヶ岳13:05→羽鳥峰峠13:53→
根の平峠14:50→国見岳15:44→16:11御在所岳16:13→一の谷新道登山口17:02→
17:28湯ノ山温泉バス停→(バス260円)→近鉄ゆのやま駅→(電車420円)→
近鉄・三岐鉄道富田駅→(電車500円)→西藤原駅→大貝戸登山口駐車場
何年か前の春、鈴鹿のある山の山頂で、私とほぼ同年代と思われる方々と山談議をしていました。そのとき一人が「自分は若い頃、藤原岳~御在所岳間を一日で縦走したことがある。水場の場所を知っていたので荷物を軽くすることができた。早歩きで意外に簡単に縦走することができた」と言っておられました。それを聞いて私は「ぜひ自分も近々やってみたい」と答えました。
家に帰って、2万5千分の1地形図で調べてみると、藤原岳~御在所岳間の距離はそれ程長くないのですが、累積獲得標高が約3.300mと、かなりハードなことが分かりました。計測間違いかしらんと数回繰り返し計測してみても、やはり3300mでした(ヤマ△コで採用されているソフトによる累積標高は、かなり数値が少なめに表示されますね)。私にとって一日の累積獲得標高2000m前後はそれ程苦にならないのですが、これはきつ過ぎで、自信がないので、実行しないまま年が過ぎてゆきました。
最近、藤原岳~御在所岳間の一日縦走を検索してみたら、意外にたくさんの方々が実行しているのが分かりました。日が長くなり、暑くもなく寒くもなく、長距離をするにはちょうど良い季節なので、私も挑戦することにしました。年齢的にも今しかありません。
5月3日、午前6時01分、大貝戸登山口駐車場を出発しました。
携行の水等は約3リットルで、安全のため沢水は補給しないことに決めていました。
平均速度3km/hほどで歩行することにし、9時間30分後には御在所岳山頂に到着と予定していました。
しかし、歩き出して約5分後、アクシデントが起きました。胸がワクワク、突然不整脈が出始めました。これは私の持病なのですが、とっぱなから困ったことになりました。このところ夜更かしが続いていたので、ある程度不整脈が出るのを予想していたのですが(私の場会、睡眠不足が続くと不整脈が出ることがあります)、思っていたとおりになってしまいました。専門医の診断によりますと、「スポーツをしてもかまわない」ということで、薬はとん服薬「サンリズム」だけを処方してもらっています(一年間で飲む錠数は5~10カプセル位)。
今までの経験から、今回の不整脈は軽いもので、ある程度時間が経てばおさまるだろうと考えて、続行することにしました。しかし不安なので、スピードは落としました。
話し少し変わりまして、持久系のスポーツ選手には心房細動や期外収縮等、不整脈持ちが意外に多くいるそうです。
藤原山荘到着
スピードを落としていたため、いつもより10分~20分ほど遅いタイムでした。
藤原岳山頂から、これから縦走する南の山々を望む(静ヶ岳・竜ヶ岳・釈迦ヶ岳・御在所岳等)
空気が澄んでいて、御嶽山や北アルプス等、遠くの山々がくっきり見えました。
山頂少し南で稜線道と山腹道に分かれますが、今回は山腹道に入りました。途中一箇所山抜けしている箇所があります。上に登って巻きますが、やや危険です。
セキオノコバ少し南にある池
藤原岳山頂からセキオノコバまでは、全般に悪路です。
この付近で不整脈が治まり、若干スピードを上げることが出来る様になりました。この辺り、雰囲気の良い美しい森です。
竜ヶ岳三角点
山頂は老若男女たくさんの登山者で賑わっていました。最近は若い登山者が大変増えたように思います。
石槫峠
予定時刻よりもかなり遅れて到着しました。ここで休息するつもりでしたが、休まずにそのまま進むことにしました。
三池岳山頂
石槫峠からここまでは小ピークが連続し、かなりこたえます。
八風大明神
小学校の遠足日だったようで、小学生や一般の登山者で賑わっていました。
中峠
12時過ぎと、ちょうど良い時間に到着したので、ここで食事休息しました。約20分の休息で体がかなり楽になりました。
根の平峠
この辺りで水の残量が少なくなり、水分補給を節約したため、脱水症状が出始め、かなり苦しくなってきました。
アカヤシオ
青岳手前の県境東西尾根にはアカヤシオが多く、別天地にいるような気分になりました。
御在所岳三角点
午後4時11分、やっと御在所岳に到着しました。力不足と体調不良のため、予定到着時よりも約40分遅れましたが、到着できてホッとしました。
三角点付近から鎌ヶ岳を望む
三角点付近は連休で天気にも恵まれたためか、この時間帯でも沢山の観光客で賑わっていました。到着の余韻に浸りたかったのですが、このような混雑した所は苦手なので、長居せず、すぐに下山することにしました。
下山は一の谷新道で降ることにしました。一の谷新道は以前あった危険箇所の梯子が岩壁崩壊のためなくなっているので、注意が必要です。下山中にも他の下山者にたくさん出会いました。本日の御在所岳は一般観光客だけではなく、登山者でも大変賑わったようです。
一の谷新道登山口
午後5時28分、湯の山温泉バス停に到着しました。脱水状態が続いていたので、自販機でポカリを買って飲み、かつ水道水をがぶ飲みしました。やっと体調が少し良くなり、気分的にも落ち着くことができました。
本日の縦走を振り返ってみますと、体調管理の大切さと水分補給の大切さがよく判ります。昨年ある山中の沢で外人さんが携帯浄水器で水を浄化していて、その浄化水を飲め、とすすめられたことがあるのですが、縦走を楽にするためには浄水器を携行すると良いかもしれません。
いろいろ反省すべきことがありましたが、縦走を終了できましたことを嬉しく思います。
夏の御池岳と藤原岳 [鈴鹿北部]
8月4日 曇り後時々晴れ
鞍掛トンネル東口駐車場6:13→鈴北岳7:05→御池岳丸山7:30→
7:42ボタンブチ7:45→7:55ボタン岩周辺8:22→御池岳丸山8:43→
カタクリ峠9:11→白瀬峠(白船峠)9:39→頭陀ヶ平9:56→
10:17藤原岳天狗岩10:21→山頂小屋10:37→10:48藤原岳展望丘11:00→
山頂小屋11:10→頭陀ヶ平11:45→白瀬峠11:56→カタクリ峠12:18→
12:30長命水12:35→コグルミ谷道登山口12:54→13:10鞍掛トンネル東口駐車場
本日はアルプス方面に行こうと思っていたのですが、夏バテ気味で少し疲れがたまっていたのでまたの機会に行くことにして、自宅から比較的近い御池岳と藤原岳を歩くことにしました。
国道306号線の峠道では現在もガス管工事が行われていて三重県側で2箇所片側交互通行になっています。その二つ目の工事箇所を過ぎるとまもなくトンネル東口の駐車場です。
駐車場に着いて上のほうを見ると雲がかかっていました。
6時13分出発。峠付近からは霧の中の歩行になり、視界のきかない県境尾根を黙々と登って行きました。鈴北岳山頂が近くなった頃、サーと霧がとれて青空がひろがり始めました。7時4分山頂到着。さわやかな朝風が吹いていました。
鈴北岳山頂標識と鹿
山頂すぐそばに約10頭、日本庭園に約25頭の鹿の群れが見えました。
迫力のあるボタン岩。左斜面にボタンブチの一部が細長く見えています。
最近西南斜面では遭難事故が頻発しています。私が書くと矛盾しているので心苦しいのですが、西南斜面には危険箇所が多く、事故ると助からない可能性もあるので、なるべく危険地帯には入り込まないのがよろしいのではないかと思います。
ボタン岩周辺を散策したあと、ボタンブチ・丸山を経由して藤原岳に向かいました。
ヤマジノホトトギス? ヤマホトトギス?
花の姿と形はヤマジノホトトギス、開花時期的にはヤマホトトギスでよく分かりません。
カタクリ峠からこの頭陀ヶ平の手前までは樹下の歩きやすい大部分が玄武岩質のトレールです。展望はほとんどありませんが、ミズナラ・ブナ・ナツツバキその他諸々の木々が日差しを遮ってくれますので夏でも比較的楽に歩くことができます。頭陀ヶ平を過ぎてしばらく歩くと石灰岩地形に変化します。植生も変化してイタヤカエデが多くなりオニグルミも目に付くようになります。
ここまで歩行開始時から誰にも会わず、静かな山歩きになりました。やはり夏の鈴鹿は暑さとヒル被害のためか人が少ないようです。ヒルに関しては、本日のように晴天の続いているときは、乾燥したルートではほとんど見かけることがありません。実際被害も0でした。
藤原岳展望丘
ここを藤原岳山頂としている書物が多く、ここには測量標石と方位石があります。
展望丘で10分あまり休息して景色を楽しんだたあと、下山にかかりました。天狗岩付近からカタクリ峠までは誰にも会わず静かな歩行になりました。カタクリ峠で一人の若い登山者に追いつきました。その登山者は藤原岳から御池岳に向かう途中で往復するということでした。
私は水がほとんどなくなっていたので、ここから右に折れコグルミ谷道を降って行きました。長命水でおいしい水をたっぷり頂きました。
コグルミ谷道入り口から国道を歩いて、午後1時10分出発点に帰着することができました。
事故なく本日の山歩きを終了できたことをうれしく思います。
日本の南限? 鈴鹿山脈御池岳のニッコウキスゲ [鈴鹿北部]
2012年6月27日 曇り時々晴れ
鞍掛トンネル東口駐車場12:50→鞍掛峠12:58→鈴北岳13:38→御池岳丸山13:59→
折り返し点→15:50鈴北岳15:55→16:17鞍掛トンネル東口駐車場
4月上旬に胸椎分離症になり、背骨痛・肋間神経痛・しびれ・髄液漏出による頭痛に悩まされてきました。ようやく症状も軽くなってきたのでやれやれです。
私の体で健康かつ丈夫なパーツはほとんどないのですが、基本的に運動が好きです。
そのため、年齢の影響もありましょうが、無理をすると、すぐ故障してしまうように思います。
さて、鈴鹿山脈の御池岳はかつて絢爛豪華な花の山でしたが、現在はそうではありません。業者等による盗掘や鹿の食害等により、多くの植物が著しく減少または絶滅してしまいました。特に鹿の食害は凄まじく、鹿の嫌う植物等以外は山頂台地から姿を消してしまったようです。しかし、人間や動物たちの近付き難い場所には、それら植物が細々と命をつないで生育しています。
ニッコウキスゲは鹿の大好物なのですが、御池岳では鹿の近付けないような一部の山の斜面に現在も生育しています。
竜ヶ岳周回 [鈴鹿北部]
2012年2月X日 晴れのち曇り
宇賀渓口無料駐車場10:37→12:40静ヶ岳分岐→12:52竜ヶ岳山頂13:05→山頂台地南西端13:25→14:30石槫峠14:50→17:05国道421号線旧道ゲート17:38宇賀渓口
天気予報では本日は穏やかな天気だということで、今年の干支の山竜ヶ岳に登ることにした。
最初は白竜神社付近に駐車して右回りに周回するつもりであったが、積雪で駐車するスペースがなく、宇賀渓無料駐車場からの出発になった。
下部では積雪も少なくトレースもあり、アイゼン無しで順調に歩いてゆく。新しく開設された遠足尾根への道を歩くのは初めてであるが快適な道である。トレースのおかげで沈み込みも少ない。
途中ホタガ谷道分岐付近からホタガ谷道を見たがトレースがついていなかった。歩きにくいホタガ谷道よりもこちらのルートのほうが安全なので、このルートが冬のメインルートになったようである。
道中わりと暖かかったのであるが、標高1000メートル付近から氷点下になったようでやや寒く感じた。山頂まで2時間15分、ホタガ谷道よりも時間がかかるルートである。
山頂台地南西端付近まではトレースがあったが、それ以南にはなかった。願わくはトレースがあって欲しかった。
積雪期の石槫峠へのルートで注意しなければならない地点が3箇所ほどある。一つ目は重ね岩付近である。主尾根と思われるルートを下ってゆくと重ね岩のやや右に達する。この時点でルートを外れている。重ね岩の上部で左に行くようにしなければならない。私はルートを外してしまっていたが急斜面を無理に降り、重ね岩の少し西にたどり着いた。重ね岩から80m程東に県境尾根がある。そこまでのトラバースは胸までのラッセルで這うようにして進んだ。
二つ目の注意地点は標高820m地点である。ここもうっかりしていると右の支尾根に入ってしまう。私も50m程入っておかしいと気づいた。直角に左へ折れて進まなければならない。
三つめの注意地点は標高790m地点である。前方が急に広くなりどこへ行けばよいのか分からなくなる。右へ折れるのが正解である。
以上が注意箇所である。峠付近も少し分かりにくいがまあ大丈夫でしょう。
峠で遅い昼食になった。しばらく休息してから出発したが、少し歩けばトレースが現れるのではないかという期待をもっていた。しかしそれは甘かった。距離が長くなるが最も歩きやすいと思われる国道旧道を下山ルートに選んだのであるが大変歩きにくい。積雪は深くガードレールよりも高い。つぼ足なのでひざまで沈んでしまい体力を消耗した。歩けども歩けども進んでいる気がしなかった。雪がなければ1時間15分ほどで出発点に戻れるはずである。が、1時間たっても2時間たっても膝までのラッセルが続いた。ゲートが近くなってきた頃やっと雪が少なくなり歩きやすくなった。結局ゲートまで人間のトレースはなかった。
ゲートを過ぎたところで若い3人の男女がコスプレスタイルで撮影をしていた。本格的な機材を使っていた。
私「すごいですね」。
女性「すみません」。
私「いや、そんなことない。すばらしー」。
ゲートの少し下から除雪されていたので歩きやすくなった。このような長い距離のラッセルは長らくしておらず久々のタフな雪道歩きとなった。