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五番関トンネル洞川側口から 山上ヶ岳~大普賢岳 往復 [奈良県の山]

 

 7月19日に東海・近畿地方その他で梅雨明けしたとみられると発表がありました。このところ気温高めの日が続いて低山歩きはきつい季節になりました。
 家からあまり遠くなくて、ある程度涼しく歩ける山域といえば、大峯山脈が思い浮かびます。
 奈良県の道路情報を検索してみたところ、土砂崩れで長い間不通になっていた 林道高原洞川線 が今年4月に開通したという情報がありました。
 そこで、五番関から奧駈道を歩いて、大峯参りをすることにしました。
 五番関付近を歩くのは久しぶりです。  
 当日の天気は 曇り時々晴れ のち 晴 になりました。 
 

 区間距離 (km)
五番関トンネル洞川側口-0.36-五番関-0.84-鍋担ぎ行者堂-1.2-蛇腹-1.2-洞辻茶屋-
0.9-油こぼし-0.5-西ノ覗岩-0.5-大峯山寺-0.15-山上ヶ岳山頂-2.0-小笹ノ宿-
0.6-竜ヶ岳山頂-1.1-アミダガモリ結界門-0.3-脇ノ宿跡-1.3-小普賢岳-0.37-大普賢岳

 所要時間
五番関トンネル洞川側口0→4:05大普賢岳4:08→7:20五番関トンネル洞川側口

 往復平面距離 約21.8km

 往復沿面距離 約22.3km


 往復の累積標高 1692m
(尾根道、巻道等、行きと帰りでコースが少し違います)

 五番関トンネル洞川側口~大普賢岳間は一部を除いて全般になだらかで歩きやすいコースです。
 登山口の標高は約1090mで、朝は涼しく快適です。
gobanzeki-tonnel-nishi.jpg
 出発点の五番関トンネル洞川側口

 駐車スペースがあります。トンネル川上村側口にも広い駐車スペースがあります。


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 五番関(標高1211m)

 女人結界門があります。山上ヶ岳方面への奥駈道は尾根道と巻道があり、標高1330m付近で合流します。行きは巻道、帰りは尾根道を歩きました。


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 鍋担ぎ行者の小堂

 五番関から800mあまり歩くと小さなお堂に着きます。大鍋が木につり下げられています。


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 雰囲気の良いブナ林


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 台高山脈方面を見る(帰路撮影)


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 緩勾配の岩場

 鍋担ぎ行者堂から1.2kmほどのところに「蛇腹」という岩場があり、ロープと鎖が設置されています。


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 蛇腹を過ぎたあたりの縦走路から、奥駈尾根と稲村ヶ岳方面を見る

 蛇腹から約1.2kmで洞辻茶屋に到着。出入り口ともに参拝の方々がたくさんおられましたので写真撮影はしませんでした。
 茶屋の入り口・出口の両端に祀られている不動尊前でお参りしました。
 この先、腹薬「だらにすけ」の茶屋二軒を過ぎると分岐があります。左が岩場コース、右が巻道コースで、鐘掛岩の先で合流します。


aburakoboshinoue.jpg
 油こぼし(油こぼしには階段が設置されている)の上にある小鐘掛

 小鐘掛の少し上に「鐘掛岩」の岩場があります。


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 鐘掛岩

 ここは迂回路を歩きました。 


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 縦走路から 西ノ覗岩 を見る(帰路撮影)

 油こぼしから500mほどで西ノ覗岩上部に着きます。


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 西ノ覗岩の上部(帰路撮影)


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 西ノ覗岩の上部から 鷹ノ巣岩 を見る(帰路撮影)

 鷹ノ巣岩は「鷲ノ巣岩」と書かれていることもありますが「鷹ノ巣岩」が正しいようです。

 西ノ覗岩から100mほど進むと分岐があります。どちらに進んでも上で合流します。
 左は 桜本坊、竹林院、東南院、喜蔵院 の宿坊方面への道で、右は 龍泉寺 の宿坊前を通ります。 
 

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 新しい門


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 大峯山寺 山門


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 大峯山寺 本堂(帰路撮影)

 西ノ覗岩から500mほど歩くと大峯山寺に到着です。大峯山寺は護持院と称される 桜本坊、竹林院、東南院、喜蔵院、龍泉寺 の5寺院が交替で維持管理されているそうです。
 本堂を参拝したあと、山上ヶ岳三角点に向かいました。 


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 山上ヶ岳三角点

 三角点手前の笹原は 稲村ヶ岳方面が好展望ですが、往路では山頂部が雲に隠れていました。


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 境内地少し南の縦走路から奥駆尾根 竜ヶ岳、大普賢岳 方面を見る

 境内地少し南の縦走路は崩れ地で要注意です。そこを過ぎると歩きやすくなります。
 山上ヶ岳山頂から2kmあまり歩くと、小笹ノ宿に着きます。
 

ozasa-shuku-iwa.jpg
 小笹ノ宿入口の大岩

 岩の下に理源大師像が祀られています。


ozasa-shuku.jpg
 小笹ノ宿

 役行者と理源大師を祀るお堂と2~3人ほど泊まれる避難小屋が建っています。不動尊も祀られています。
 ここは流量ある冷たい水が流れていて休息適地、しばらく休息させていただきました。

 小笹ノ宿から上りになる奥駈道は、竜ヶ岳山頂を通りませんので、適当なところで右折して山頂に立ち寄りました。小笹ノ宿から約600mで竜ヶ岳山頂です。


ryugatake-iwa.jpg
 竜ヶ岳山頂付近の岩

 岩の上が山頂(標高1725m)です。付近はウラジロモミが優勢で、コメツガ、ヒノキ、ゴヨウマツ、イタヤカエデその他等も見られます。
 このあたりにトウヒは生育していないのだろうかと、縦走路を注意して歩いていたら、トウヒらしき若木を2本見つけました。
 確認できませんでしたが、シラベも生育しているかもしれません。


touhi.jpg
 トウヒらしき若木

 竜ヶ岳山頂近くを過ぎると緩やかな降りにになり、山頂から1.1kmほどで アミダガ森近くの女人結界門に着きます。


amidagamori-kekkaimon.jpg
 結界門

 ここは 伯母谷覗を経て上谷や柏木方面に至る道の分岐点になっています。
 
 結界門から300mほど歩くと脇ノ宿跡です。

 
waki-no-shuku.jpg
 脇ノ宿跡

 小広い平地で休息適地です。
 ここから少し下ると前方に迫力ある大岩壁が見えます。

 
shou-huken-ganpeki.jpg
 大岩壁

 縦走路はやがて鞍部を通過し上りになります。
 上りの途中で役行者が法華経を納めたという「経函石」への分岐を過ぎシャクナゲ林の中を進むと、脇ノ宿跡から約1.3kmで、大普賢岳手前のピーク小普賢岳に着きます。
 今回は7月ですので一か月余り遅いですが、以前6月の花期にこのシャクナゲ林を通ったときは満開の花々が綺麗でした。


shou-huken.jpg
 小普賢岳山頂(大普賢岳南東のピークも「小普賢岳」で同名) 

 ここから少し下って上り、和佐又からの道と合流します。大普賢岳山頂を迂回し西山腹を行く横駈け道もありますが、そちらには行かず上を目指しました。
 分岐点から一頑張りで大普賢岳山頂に到着しました。小普賢岳~大普賢岳間の距離は約370mです。


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 大普賢岳三角点

 曇天でも眺望良好で、かなり遠くまで見えていました。


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 山頂から 縦走尾根、弥山、八経ヶ岳、仏生岳 方面を見る


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 山頂から 稲村ヶ岳方面を見る

 山頂から北に進んだところで小休止した後、帰路につきました。
 折り返しの縦走路では 竜ヶ岳山頂、山上ヶ岳山頂 に立ち寄りませんでしたので、上りの標高差がそれほどではなく、比較的楽に歩くことができました。竜ヶ岳付近以降は天気が良くなり、青空が広がりました。
 帰りも大峯山寺に参拝しました。その後もあちこち立ち寄りながら順調に進みました。
 開始から7時間20分後、おかげさまで無事五番関トンネル洞川側口に帰着することができました。  

 








 

大峯山脈 前鬼から釈迦ヶ岳、大日岳 往復 [奈良県の山]


 8月14日  晴れ後曇り

前鬼林道駐車地0→0:31小仲坊→1:56太古の辻→2:13深仙の宿→
2:53釈迦ヶ岳3:24→3:51深仙の宿→4:04大日岳分岐→4;16大日岳→
4:23大日岳分岐→4:30太古の辻→5:23小仲坊→5:41前鬼林道駐車地 


 久々に大峯山脈を訪れ、前鬼から太古の辻を経て釈迦ヶ岳まで、奧駆道を歩いてきました。
   
 自宅から前鬼の駐車地までの道筋は、R1~名阪国道~R369~R370~R169~前鬼林道となります。当日は旧盆期間中で混雑を予想していましたが、どの道も行き帰りともに比較的スムーズに流れていましたので助かりました。


 前鬼林道を前鬼川上流に向かって進んでゆくと、ウリネ谷に架かる橋の手前に車10台余り駐車可能な広場(標高は約605m)があります。橋を渡った先のゲート手前にも数台駐車可能な広場があります。私は橋手前の広場に駐車させていただきました。


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 林道ゲート
 やや長時間の運転でしたので、柔軟体操をして体をならしたあと出発しました。
 小仲坊までは舗装林道歩きですが、気温は高めで、すぐに汗だくになりました。


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 小仲坊

 小仲坊から先は地道になります。歴史のある修験道の道を太古の辻に向かって進みました。


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 修験道の道
 小仲坊からしばらくは大きく育った杉林の中の道です。

 杉林を過ぎると広葉樹の中の道になり、急勾配の区間には木製階段が整備されています。


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 木製階段


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 二つ岩
 地蔵ノ尾に登りつくとやがて、二つ岩に到達しました。

 しばらくの間、山腹のアップダウンを繰り返すと、大日谷源流部に近づきます。


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 道中、大日谷源流部付近から大日岳を仰ぎ見る


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 太古の辻
 太古の辻に到着しました。
 水で重いザックそして蒸し暑さで予想以上に疲れました。やはり暑い時期の山歩きは厳しいです。ここまでの道中、飲んだスポーツドリンクは1リットルになりました。


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 太古の辻から大日岳を見る

 ここで右折して、大日岳の西側を巻きながら奥駆道を北上しました。


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 道中から釈迦ヶ岳南面を見る

 やがて広々としたところにある深仙の宿に到達しました。


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 深仙の宿 灌頂堂


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 宿のすぐ近く、深仙股谷側に見える四天岩

 灌頂堂でお参りした後、釈迦ヶ岳に向かいました。標高差は約300mで、往路最後の頑張りどころです。


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 釈迦ヶ岳山頂
 晴れて天気のよい中、山頂に到達することができました。山頂付近で30分あまり休息しました。


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 山頂から、孔雀岳、仏生嶽、八経ヶ岳方面を見る


 山頂付近で見ることができる木々の一部

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 ダケカンバ
 この辺りが本州の南限生育地になるそうです。


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 シロヤシオ
 たくさん実がついていました。


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 ナナカマド
 早くも少し色づいています。


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 トウヒ


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 ウラジロモミ(山頂の南方)


 釈迦ヶ岳山頂でゆっくりした後、折り返しました。


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 道中のトウヒ林
 トウヒは釈迦ヶ岳の南、標高1600m弱まで、稜線付近で見ることができるように思います。そのあたりが日本のトウヒの南限生育地になるのかもしれません。


totsumon.jpg
 都津門(とつもん)
 写真を撮った時には気づきませんでしたが、この岩には穴が開いており、かつての行場だったそうです。
 枯れ木の真ん中あたり、右に小枝が伸びています。その部分の幹の左に穴が見え、遠くの景色が見通せます。
 この写真では、穴の半分が幹で隠れてしまっていて、残念な写真となりました。


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 深仙の宿と大日岳

 時間的に余裕がありましたので大日岳分岐点で左折し、大日岳に向かいました。

 鎖場方面分岐点の立て札には
「……鎖場の通過はお勧めしません 巻道をお薦めします  それでも行きたい人はすべて自己責任にてお願いします!」
 と書かれています。

 
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 大日岳岩場(鎖場)


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 岩場上から下を見る


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 大日岳山頂の大日如来像

 お参りした後、巻道経由で分岐点まで戻りました。

 分岐点から先の復路でも汗がたくさん出ましたので、脱水症にならない様スポーツドリンクで水分を補給しながら降りました。

 出発から5時間41分後、おかげさまで無事今回の山歩きを終えることができました。


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 帰りの道中、前鬼林道の展望所から見た不動七重の滝


 8月17日追記
 いつものことですが、レポートをアップした時は記事が荒削りで、不適切表現や間違い等があります。そのためたびたび修正をしております。申し訳ありません。
 今回も間違い箇所を修正し、写真「都津門」「不動七重の滝」を追加しました。





 

 
 
 
 


 
 
 


 
 


  


神野山を歩く2015 [奈良県の山]

 5月2日  晴れ

 奈良県山添村の神野山を、2年ぶりに歩いてきました。
 山頂へ行って、帰ってくるだけでは、直ぐに終わってしまいますので、今回は複数のルートを行ったり来たりしました。

駐車地0→0:08なべくら渓入口→0:28神野山山頂0:38→
0:40北野バス停方面・降り口→1:12山添村森林組合→1:47神野山山頂付近→
2:02めえめえ牧場2:12→2:23神野山山頂2:30→2:51駐車地

歩行距離 8.74km


 駐車場に車を止めて、北へ向かい、なべくら渓経由で山頂に行くことにしました。


shiosejizou.jpg
 駐車場すぐ北にある塩瀬地蔵
 説明板の一部抜粋
「眼病に苦しんだ人が、手洗い鉢の清水で眼を洗ったところ、見事に快方したとの
言い伝えがあり、「眼の神様」として知られていることから、今も多くの人がお詣り
に来られます。」


chigoyuri-kohno.jpg
 チゴユリ


nabekura-kei.jpg 
なべくら渓
 説明板によりますと、駐車場横のなべくら渓入口から上方へ550m、下方へ
100m、幅平均25mにわたって、巨岩怪石が累々と続いているそうです。


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 樹下の道


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 山頂付近のツツジ
 左手の遠景は笹ヶ岳です。


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 山頂の一等三角点


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 山頂展望台から、手前大和高原、遠景左から額井岳、香酔山、貝ヶ平山、真平山


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 山頂展望台から、真ん中・戒場山、右・額井岳、戒場山の向こうに大峯連山


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 山頂展望台から、鈴鹿山脈方面
 肉眼では鈴鹿方面が見えましたが、写真では霞んでいて、見えにくいです。 

展望台で景色を楽しんだ後、北野バス停方面への降り口から(現地の標識とは異
なりますので注意が必要です)、登山口へ降りてゆくことにしました。下りは遠回
りとなる一部林道を歩き、復路の上りでは一般登山道を歩きました。


kohno-rindou.jpg
 広葉樹が茂る下り道
 ウコギ科のタカノツメが多く目に付きます。


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 右手に茶畑が見えてくると、舗装路に合流します。


kohno-ike.jpg
 さらに下って、集落入口の右手には綺麗な池があります。


kohno-sinrinkumiai.jpg
 登山口(山添村森林組合横)
 農免道路と県道のT字路付近に降りつきました。パッと見た感じでは、駐車場がな
いようです。 ここで水分補給をしてから、折り返しました。

 ふたたび山頂付近に到達し、今度は、めえめえ牧場方面に下りてゆきました。

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hitsuji2.jpg
 めえめえ牧場のヒツジ


shirafuji.jpg
 めえめえ牧場の白藤

 めえめえ牧場から、また違ったルートで山頂に向かいました。
 山頂展望台で2回目の展望を楽しんだ後、下山にかかりました。 

 出発から2時間51分後、無事山歩きを終了することができました。
 

 


室生火山群、戒場山、額井岳、香酔山、貝ヶ平山、鳥見山縦走周回 [奈良県の山]

 57日  薄曇り
 

 

 

駐車地00:08山部赤人の墓0:110:30戒長寺0:360:51戒場山→1:00鞍部→

1:28額井岳1:312:01 R369出合→2:14吐山スズラン群落2:212:58香酔山→

3:13貝ヶ平山3:303:53鳥見山→4:04鳥見山公園・見晴台4:094:21青龍寺→

5:01駐車地

 

歩行距離 17.01km

 
  
 
nukai-kaiba.jpg
 戒場山(右)と
漢字「山」の形の額井岳

 

 

  
 
torimi-kaigahira-kousui.jpg
 右から香酔山、貝ヶ平山、鳥見山

 

 

 
 本日は室生火山群といわれている山々のうち、北西部に位置する榛原北部の山々を歩いてきました。名阪国道を利用すれば、私の住んでいる町から、この山域は近いです。

 

 
   

  
 
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 十八神社

 

 
 
 榛原額井・十八神社近くの道路に広いところがあり、そこに車を駐車させていただきました。早速準備をして、戒長寺方面に向かいました。山腹道路は、「東海自然歩道」で、所々ですが、右手の展望が開けて、好い景色です。

 

 

  
 
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 山部赤人の墓

 万葉の歌人、山部赤人の墓だそうですが、説明板によりますと、山部赤人の墓という確かな根拠はないようです。

 

 この先の標識のところで、戒場山と額井岳の間の鞍部に通じる道に入ってしまいましたが、すぐに気付いて、自然歩道に復帰しました。

 

 

  
 
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 戒長寺・鐘楼門

 山門と鐘楼を兼ねています。

 

 

  
 
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 戒長寺・本堂

 戒場山戒長寺は、真言宗御室派の寺院で、鐘楼門横のオハツキイチョウと寺の隣にある戒場神社のホオノキが、県の天然記念物になっているそうです。

 

 

  
 
kaichouji-shakunage.jpg
 境内のシャクナゲの花

 

 

 

  
 
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 鐘楼門横のオハツキイチョウ

 

 

 

  
 
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 戒場神社の大ホオノキ

 

 
 寺と神社を参拝した後、神社横の登山口から、戒場山へ向かいました。

 

 

  
 
kaiba-top.jpg
 戒場山山頂

 山頂まで、杉や檜の植林、または二次林ですが、展望のないコースです。戒場神社から標高差わずか150mほどですので、すぐに山頂到達します。

 この先、縦走コースは、全般に展望に恵まれず、好展望が得られるのは、最後の鳥見山公園見晴台のみです。以前は、ある程度の展望が得られた額井岳の山頂も、木々の成長とともに、展望には恵まれなくなってきました。

 

 

  
 
kaiba-nukai-tawa.jpg
 鞍部

 

 

 

  
 
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 額井岳山頂

 山頂南は植林帯で、北には二次林が広がっています。

 

 額井岳山頂から先は、はじめは一般登山道を歩き、山頂西の鞍部から西、国道369号線出合までは、バリエーションルートです。私の歩いたルートの場合、前半はテープ等がありますが、後半は廃道に近い状態でした。

 

 

  
 
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 香酔峠すこし北に降り立ちました。

 前方に見えている山は、香酔山北の750m峰です。国道を500mほど北に歩いて横断し、吐山田町の農道を南西に進みました。

 

 



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 吐山田町の棚田

    


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 吐山スズラン群落

 そろそろ咲く時期かなと期待していましたが、咲いている株はありませんでした。
 

 

 ここから香酔山に向かいました。歩いたルートはバリエーションで、林道を上手く利用すれば、もっと楽かもです。

 

 

  
 
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 小沢を遡りました

 

 
 香酔山北尾根は藪ルートで、下部は踏み跡がありません。上部には薄い踏み跡があります。笹が煩い区間が少しあり、ダニの付くことがありますので、要注意です。

 

 

  
 
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 香酔山(こうずいさん)山頂

 この山頂も展望はよろしくありません。

 

 
 貝ヶ平山への尾根道も少し歩きにくいルートです。それまでのバリエーションに比べると楽になります。

 

 

  
 
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 貝ヶ平山と鳥見山を結ぶルートとの出合

出合を右折して、しばらくで貝ヶ平山山頂です。

 

 

  
 
kaigahira-top.jpg
 貝ヶ平山山頂

 ここも展望はありません。落葉期には、木々越しに若干の展望があったように思います。ここで食事休息をしました。

 

 
 食事休息の後、縦走尾根を南下しました。途中一ヶ所だけ鳥見山が見えるところがあります。

 

 

  
 
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 縦走尾根から鳥見山方面を見る

 

 

 

  
 
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 鳥見山三角点

 展望のほとんどない尾根歩きが続いて、今一つだったのですが、ここで休息をしていた方に、「鳥見山公園は、ちょうどツツジが見ごろで綺麗ですよ」との情報をいただき、元気が出てきました。

 

 

  
 
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 鳥見山公園・見晴台への道とツツジ

 

 
 見晴台に着き、突然展望が開けました。少し霞んでいましたが、素晴らしい眺望を楽しむことができました。

 

 

  
 
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 見晴台から金剛山、葛城山方面を見る。下部には香久山、畝傍山、耳成山が見えます。

 

 

 

  
 
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 見晴台から音羽山、熊ヶ岳方面を見る

 

 

 

  
 
t-ohmine-ohdai.jpg
 見晴台から大峰山脈北部(山上ヶ岳等)、大台ケ原方面を見る

 

 

 

  
 
t-myoujin-takami.jpg
 見晴台から台高山地、明神岳、国見山、高見山等を見る

 

 
 
 見晴台で景色を楽しんだ後、東海自然歩道を歩いて、駐車地へ向かいました。

 

 

  
 
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 玉立(とうだち)の青龍寺

 真言宗御室派の末寺だったのが転宗して、現在は法華宗だそうです。シャクナゲの花が満開で、たいへん綺麗でした。

 

 

  
 
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 路傍の法面に咲いていたモチツツジの花

 

 
 
 山歩き終了間際、十八神社に立ち寄って、お参りしました。南方の展望が素晴らしい神社です。

 

 

  
 
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 神社拝殿

 

 

 

  
 
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 神社本殿

 極彩色の本殿です。

 

  

 出発から5時間01分後、おかげさまで無事山歩きを終了することができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     

   
   
 
 
 
 
 
 
   


秋の古光山・亀山・倶留尊山を歩く [奈良県の山]

 10月28日  晴れ


フカタワ南東の林道終点11:12→フカタワ11:17→11:32古光山山頂11:36→
11:45古光山南峰11:50→12:00古光山山頂12:02→フカタワ12:12→
後古光山山頂12:23→長尾峠12:41→亀山12:59→亀山峠13:07→
13:24二本ボソ13:26→13:43倶留尊山山頂14:07→14:21三つ岩14:23→
西浦峠14:29→林道出合14:43→東海自然歩道石畳道入口15:03→亀山峠15:21→
おかめ池南西端15:32→長尾峠15:39→16:10フカタワ南東の林道終点


 本日も紅葉を求めて、曽爾の山々を歩いてきました。ネット上では今年の紅葉は今一つで期待外れという情報が多いのですが、今日の曽爾はどうだったかというと、全体的にまだ少し早いようで、11月上旬から中旬が見ごろになりそうな気がします。


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 出発地の林道終点広場
 出発地を「みつえ高原牧場」最上部の林道終点広場にして、一部区間を往復縦走しましたが、大峠(ふきあげ斎場付近)を出発地にして、周回したほうが距離的に短くなり、楽になります。
 出発地の標高は700mと高く、フカタワまでの標高差は約65m、傾斜の緩やかな杉の植林の中を登ります。


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 フカタワ
 ここから古光山三角点山頂までは急傾斜の激登りで、フィクスロープや木の根を掴みながら登ります。


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 古光山三角点山頂
 山頂部は木々に囲まれていますが、切り開きから北方の倶留尊山方面、西方の住塚山・国見山方面を見ることができます。小休止した後南峰に向かいました。南峰までは小刻みにアップダウンを繰り返します。


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 南峰への稜線から三峰山、修験業山、栗ノ木岳方面を見る

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 南峰手前の岩尾根

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 南峰の岩峰から古光山稜線、後古光山、二本ボソ・倶留尊山、尼ヶ岳、大洞山等を見る

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 南峰の岩峰から岳の洞(学能堂山)を見る

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 南峰の岩峰から住塚山、国見山、兜岳方面を見る
 


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 南峰の岩峰から兜岳、鎧岳方面を見る
 南峰の岩峰で展望を楽しんだ後、折り返して北に向かいました。


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 フカタワから後古光山への登り
 後古光山への登りも急で岩場が多く、フィクスロープや木の根を掴みながら登りました。


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 後古光山山頂から古光山を見る

 後古光山山頂から長尾峠へのルートは、はじめ急な降りですが、要所には階段やロープが設置されているので、それ程歩きにくくはありません。降りきると穏やかな高原歩きで、前方の亀山・二本ボソ、右方の岳の洞・栗ノ木岳・修験業山・三峰山等の展望を楽しめます。長尾峠への最後の標高差約80mの降りは急ですが、大部分に木製階段が設置されているので、楽に降ることが出来ます。


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 長尾峠
 ここからは地理院の破線ルートではなく、現地に設置されている標識に従って亀山に向かいました。整備された幅広の歩きやすいルートです。


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 亀山
 亀山付近から倶留尊山にかけては、月曜日にもかかわらず、観光客・登山者等でたいへん賑わっていました。土日の御在所中道よりも多いくらいでしたが、道が広いので助かりました。


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 亀山山頂付近から後古光山、古光山方面を見る

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 亀山北の稜線から二本ボソを見る

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 稜線付近には所々リンドウの花が咲いていました

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 亀山峠

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 二本ボソへの登りからおかめ池を振り返り見る

 二本ボソ手前の料金所も数珠繋ぎでたいへん混雑していました。


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 二本ボソ山頂から倶留尊山を見る
 二本ボソ山頂から望む倶留尊山の姿は秀麗で、本日一番の景色でした。この付近から倶留尊山への稜線歩きは岩もあり、よい雰囲気です。


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 倶留尊山山頂

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 倶留尊山山頂付近から二本ボソ(手前)、後古光山、古光山等を見る

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 岳の洞(手前)、三峰山、修験業山、栗ノ木岳、局ヶ岳等

 山頂で大休止し、関西方面の方と世間話をしていました。休息の後北に向かいましたが、山頂から北は人に出会うこともなく、静かな山歩きになりました。西浦峠へのルートは所々ルートが不明瞭で迷いやすいところがあり、地図読み必須です。
 

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 山頂北の稜線から大洞山、尼ヶ岳を見る
 


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 西浦峠
 ここから下の林道出合までは、ひたすら杉桧の植林の中を下ります。上部の急勾配部は道がジグザグかつ幅広で歩きやすく、峠の標識に「ここから急な下り坂」と書かれていることから連想されるような激坂ルートではありません。途中一ヶ所林道が交差しますが、曲がらずにそのまま横断してまっすぐ下ります(地図上では最初に出合う林道を右折して進んでも東海自然歩道のルートに合するので、右折してもよいかもしれません)。


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 林道出合

 林道出合を右折してしばらく歩くと東海自然歩道に合流します。西の倶留尊山方面や東の大洞山等を眺めながら舗装道を進んでゆくと、池の平を経由して亀山峠への石畳道入口分岐に到達します。


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 池の平から三つ岩方面を見る

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 亀山峠への石畳道入口
 下部の緩勾配部は石畳ですが、上部の急勾配部は地道です。

 本日二度目の亀山峠に立った後、おかめ池方面に進みました。おかめ池周辺もたくさんの老若男女の方々で賑わっていて、大きな観光地の雰囲気です。池付近では、観光添乗員の方々をあちこちで見かけました。


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 おかめ池南西端からおかめ池を見る

 観光バスでいっぱいの曽爾高原観光駐車場を経て長尾峠に向かいました。峠の少し先まで道は二車線ですが、やがて細くなります。峠越えの道中には亀山、二本ボソの好展望地があります。道は下りになり、急勾配の高原道を下ると、みつえ高原の広い二車線道に到達しました。右折して古光山を眺めながら歩き、出発から4時間58分後、おかげさまで無事出発地のフカタワ南東の林道終点広場に帰着することができました。
  
  
 




 
  
  
   
  
  
  
  


ツツジの山 神野山 [奈良県の山]

 5月12日  晴れ

駐車地9:00→9:21神野山山頂9:28→9:35神野寺9:40→9:48神野山漫歩10:48→
鍋倉渓入口駐車場11:03→11:12駐車地


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 伊賀盆地から神野山を望む


 本日は昨日降った雨も上がり、素晴らしい五月晴れになりました。今が一年中で最も賑わうツツジの山、神野山に行ってきました。


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 駐車地から遊歩道入口を見る

 山頂までの道は遊歩道なので、幅が広くて歩きやすい道です。


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 上の駐車場(3台くらいしか止められません)

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 山頂付近のツツジ
 ヤマツツジその他一品種が見ごろです。他の種類のツツジは1週間後くらいに開花でしょうか?


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 山頂近くの遊歩道

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 山頂展望台と三角点(左下)

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 展望台から額井岳(左)・貝ヶ平岳等を望む

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 額井岳・戒場山の向こうに大峰山脈が見えます

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 展望台から京都府の鷲峰山方面を望む

 山頂の展望台で眺望を楽しんだ後、神野寺へ行くことにしました。


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 神野寺山門

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 本堂
 奈良朝以来、代々の皇室祈願寺だったそうです。


 神野寺を見物した後、再び神野山山頂方面に戻り、山頂周辺を漫歩しました。


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 地面にはチゴユリがいっぱい咲いていました。

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 珍しい花を見つけました。

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 鍋倉渓。上を見上げる

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 説明板の説明文

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 塩瀬地蔵。磨崖佛で鎌倉時代の作だそうです。

 11時12分駐車地に帰着しました。山中、大変な賑わいで、駐車場は既に満杯になっていました。

 短い時間でしたが、お蔭様でのどかな山歩きを楽しむことが出来ました。












曽爾の山々を歩く 2 兜岳・鎧岳・清水山・住塚山・国見山 [奈良県の山]

続き

 駐車地に戻った時刻が遅くなってしまいました。普通ならば、山歩きを終了する時間帯なのですが、このまま終了してしまうのはもったいないような気がしましたので、林道ではジョグをすることで時間短縮をし、早歩きで周回することにしました。

駐車地14:47→東海自然歩道入口14:49→済浄坊の滝14:55→分岐標識15:05→
タワミ峠15:08→15:32屏風岩公園15:37→16:01住塚山16:07→ゼニヤタワ16:15→
16:30国見山16:32→萱山16:46→クマタワ16:52→分岐標識17:10→
済浄坊の滝17:16→東海自然歩道入口17:22→17:26駐車地


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 延命地蔵

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 東海自然歩道入口


自然歩道入口から6分ほどで済浄坊の滝に着きました。しばらくの間、美しい渓谷が続きます。


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 済浄坊の滝(下滝)

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 済浄坊の滝(下滝の滝壺)

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 済浄坊の滝(上滝)

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 済浄坊の滝(上滝の滝壺)

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 小滝と渕

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 小滝と渕

 渓谷を過ぎると、程なく分岐に到達します。左折して屏風岩方面へ向かいました。


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 分岐標識

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 タワミ峠

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 屏風岩
 柱状節理の特異な景観の岩壁が約2kmにわたって続いています。岩場でロッククライミングをしている方々の声が聞こえてきました。


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 屏風岩公園の林

 屏風岩公園を過ぎると分岐があり右折します。急勾配の道を登りきると、屏風山・住塚山の分岐に到達します。左折して住塚山に向かいました。


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 住塚山山頂

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 住塚山山頂から国見岳・兜岳・清水山・倶留尊山等を望む

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 住塚山山頂から屏風山・古光山・三峰山等を望む

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 住塚山山頂から高見山等、台高方面を望む

 黄砂の影響で遠景が霞んでいましたが、よい景色でした。少し休息した後、ゼニヤタワ・国見山へ向かいました。


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 ゼニヤタワ

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 国見山山頂
 国見山山頂も素晴らしい展望です。


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 国見山山頂から古光山・三峰山等を望む

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 国見山山頂から源奈山(手前左)・兜岳・清水山・倶留尊山等を望む

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 国見山山頂から名張方面を望む

 国見山からクマタワの間は、途中萱山への登りがありますが、歩きやすい道です。


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 萱山山頂にある標識

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 クマタワ
 
 クマタワから済浄坊の滝上流の分岐までは歩きやすい林道(東海自然歩道の本道)です。


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 帰着

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 黄昏の屏風山


 後半の出発が遅くなり、急ぎの周回になりましたが、天気等条件に恵まれ、充実した山歩きをすることが出来ました。












曽爾の山々を歩く 1 兜岳・鎧岳・清水山・住塚山・国見山 [奈良県の山]

 3月9日  晴れ


駐車地9:48→10:11兜岳10:13→峰坂峠10:30→10:50鎧岳10:55→清水山11:11→
清水峠11:53→大谷(布引谷出合)12:25→オオタワ13:23→13:32休息地13:53→
県道784号線出合13:57→椿井峠14:25→14:39駐車地14:47→
東海自然歩道入口14:49→済浄坊の滝14:55→分岐標識15:05→タワミ峠15:08→
15:32屏風岩公園15:37→16:01住塚山16:07→ゼニヤタワ16:15→
16:30国見山16:32→萱山16:46→クマタワ16:52→分岐標識17:10→
済浄坊の滝17:16→東海自然歩道入口17:22→17:26駐車地


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 曽爾川(青蓮寺川)から望む兜岳・鎧岳

 曽爾の山々を歩くのは約15年ぶりのことで、昔登った山々がどのような変化をしているのか、本日は、いろいろ思いをめぐらしながら歩きました。やはり年月が経過すると変わるものです。各所に道標が整備され、格段に歩きやすくなっておりました。

 植生はどのように変化してきているかというと、松や落葉樹が少なくなってきており、変わって杉や桧の植林が増えてきました。

 さて、今回は一部初めて歩くコースだったのですが、一般道を外れるとやはり難しく、予想を上回る長時間の山歩きになりました。


 出発地は兜岳南西の「延命地蔵」横の空き地で、県道784号線に面したところです。9時47分に出発しました。登山道は、はじめ植林の中、尾根に出ると二次林で、六日前の三上山と同様岩の多い急勾配の道です。


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 登山道入口

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 延命地蔵(目無し地蔵)

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 凝灰岩の急勾配尾根道

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 兜岳山頂
 天気が良くて暖かかったのですが、黄砂の影響で遠方の景色が霞んでいました。

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 兜岳山頂から倶留尊山を望む。手前左は鎧岳。

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 兜岳山頂から古光山を望む

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 峰坂峠への稜線から鎧岳を望む 

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 鎧岳山頂標識
 観る場所によってはマッターホルンのように見える鎧岳ですが、山頂は平凡です。


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 鎧岳山頂から兜岳を振り返り見る

 鎧岳から清水山を目指し、北上しました。新宅本店前バス停への分岐標識を過ぎると、一般ルートから悪路ルートに変わります。


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 清水山山頂
 清水山山頂は木々が邪魔をして、展望は良くありません。
 地図を見ずにテープに従い、ここから北上してしまいました(後に遭遇した困難を考えると、そのまま大谷に降ったほうが、沢の悪場上流に到達できるので、良かったかもしれません)。間違いに気付いて、また清水山山頂に引き返し、山頂から右折しました。清水山からの降りは杉の倒木や伐採木破片だらけです。やがて稜線上は幅2mほどの無限軌道道になり歩きやすくなりました。これが曲者で、白色針金で右側入林禁止の状態になっていたため、またまた支尾根に入り込んでしまいました。かなり降ってから気付き、山腹をトラバース(途中から山腹の無限軌道道)して本尾根に復帰しました。


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 針金で片側が封鎖された無限軌道道

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 清水峠
 清水峠からノボリ谷に入りました。一応道はありますが、これまた倒木だらけで、まともに歩けるところではありません。苦労して林道に降りつきました。


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 倒木だらけのノボリ谷

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 倒木だらけの林道
 大谷(布引谷)へ降る林道も倒木が多く、歩きやすい林道ではありません。

 大谷出合から大タワへ向かう無限軌道道に入りましたが、より短絡できる大谷道を歩くことにして、また大谷に降りました。地理院地図には大谷に沿って破線道が描かれているのですが、道などなく、滝と廊下の沢歩きになりました。程なく廊下と絶壁に行く手を阻まれました。この時期無理してドボンは御免です。そう長い区間ではないように思われますので、高まきで突破できるかもしれませんが、時間の無駄なので、遡行をあきらめて大タワ道へ向かうことにしました。この辺り(奥の弁天?)だけ林道が繋がっていません。


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 滝


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 行く手を阻む廊下と滝


 大タワへ向かう無限軌道道は枝道が多く迷いやすい道です。地理院地図に忠実に進みましたが、ここも地形図を見ればわかるように詰めは急峻で、登攀になってしまいました。上り詰めたところには下からの良い道がありました。小タワ経由の無限軌道道でした。30年近く前の初版室生火山群エアリアマップを持ってきていたので、開いて調べてみると、エアリアには、赤線ではありませんが、黒破線で小タワ経由の道が記されていました。


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 大タワ
 大タワから椿井谷方面へ向かう林道途中に休息適地がありましたので、そこで食事休息しました。


 下って県道784号線に出あい、そこから椿井峠経由で駐車地の兜岳登山口に向かいました。
 

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 椿井峠

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 県道784号から兜岳方面を望む

 中盤では難所の連続になりましたが、無事出発地に戻ることができました。






                                             


大峰旭登山口から釈迦ヶ岳~孔雀岳~楊枝小屋往復縦走 [奈良県の山]

 7月26日  晴れのち時々曇り

旭登山口7:10→千丈平水場8:19→8:31釈迦ヶ岳山頂8:33→空鉢ヶ岳付近8:49→
9:15孔雀覗9:18→孔雀岳山頂9:22→10:11楊枝ヶ宿小屋11:03→
11:25七面山分岐1693m峰11:30→楊枝ヶ宿小屋11:48→釈迦ヶ岳山頂13:39→
16:10旭登山口


 今週も先週に引き続いて大峰山脈に入りました。私は数年前から吉野川河原を起点にして奥駆道を南に向かい各区間をつなぎながら歩いています。いつもピストンまたはピストンプラス周回となりますので一回の歩行距離はかなり長くなります。

 旭登山口を7:10に出発。しばらくはブナやウラジロモミ等林の中の歩行です。
やがて開けてきてイタヤカエデが多くなり笹原の中の道となります。ここの笹はミヤコザサでしょうか?鈴鹿のイブキザサのように枯れずにたくましく再生されているようです。朝露でズボンがビショビショになりました。
 
 

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 尖鋒が特徴の大日岳
 
 
 千丈平辺りからイタヤカエデに混じってトウヒが目立つようになります。しかし私の40代の頃よりもずいぶん少なくなりました。
 
 

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 釈迦ヶ岳山頂
 

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 山頂から八経ヶ岳・仏生嶽方面
 
 

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 山頂から仏生嶽・孔雀岳方面
 
 
 釈迦ヶ岳周辺で特徴的なのはシラベが生育していないということです。針葉樹としてはトウヒが多くコメツガ・ヒノキ等も見られます。また、ダケカンバを見ることもできます。シラベは釈迦ヶ岳北東の鞍部辺りより北で見られるようになります。
 
 

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 空鉢ヶ岳付近からの釈迦ヶ岳。岩塔は「椽鼻」?
 
 

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 核心部、十六羅漢?付近
  
 
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 孔雀覗から孔雀股谷・左又。岩塔は「五百羅漢」?
 
 

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 孔雀覗から大峰主稜南部を望む
 
 

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 孔雀岳山頂。奥駆道から外れています。
 
 

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 シラベの木の下に咲いていました
 
 

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 本日の楊枝ヶ宿小屋
 
 
 今回は仏生嶽山頂には立ち寄らず、そのまま奥駆道を進みました。10:11楊枝ヶ宿小屋に到着。ちょうどその時小屋の中から一人の登山者が出てきました。しばらくその方と会話。
 
 

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 小屋前付近からの七面山
 
 

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 1693m峰への主稜線から仏生嶽。先週迷い込んだガレが見えます。
 
 

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 先週迷い込んだ部分のアップ
 
 

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 大峰主稜線1693m峰頂上付近。遠景は八経ヶ岳。

七面山へ行こうかと少し歩き出しましたが、雷の音が聞こえたような、そして熊のいそうな雰囲気がプンプンしていたので、止めにしてここから引き返すことにしました。
 
 
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 縦走路より仏生嶽南面
 
 

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 午後の釈迦ヶ岳山頂
 
 
 本日二回目の釈迦ヶ岳山頂を越えてしばらく降ると楊枝小屋で出会った方に追いつきました。その方があなたの道中でよいので、車で最寄のJRの駅まで乗せていってくれないか?」と私に言いました。私は「帰りの道中にJRの駅はないが、近鉄の下市口駅の近くを通過するので、そこまでなら乗せていくことができる」と答えました。すると「OKです。お願いします」ということで、一緒に歩くことになりました。
 ゆっくり歩いて午後4時10分に登山口に帰着することができました。

 今回の山歩きを振り返ってみますと、今の時期はアブ等の虫がたいへん多く集中攻撃を受けます。私もかなりの部分をかまれて、現在かまれた箇所が硬結になり痒くて仕方ありません。何らかの対策が必要と思われます。
 そのようなこともありましたが、事故もなく山歩きを終了することができたことをうれしく思います。







八経ヶ岳~仏生嶽 往復縦走 復路 [奈良県の山]

 復路では遅れを取り戻すために早めに右へ折れました。途中で見つけた獣道を縦走路と勘違いしてワンダリングが始まりました。山腹を右回りにシラベの密生や岩場等の障害物を避けるためアップダウンを繰り返しながら進みました。
 間違っていると判っていながら、地図とコンパスで確認することもせず、気がついたときは仏生嶽北東尾根の標高1700m地点に到達していました。
 「迷ったら登れ」「迷ったら引き返せ」という山の鉄則がありますが、私はこれを無視しました。「直線的に避難小屋を目指せば楽に早く到達することができる」というバカな考えで山腹を歩き始めました。またまた針葉樹の密生や岩場に進行を阻まれ、大きくアップダウンを繰り返しながらの歩行になりました。やがて楊枝ヶ宿避難小屋南東約425m・標高1570m地点のガレ縁に到達しました。白川又川の中ノ又谷源流付近です。ガレの縁が切れ落ちているので横断は困難と判断しました。こんな場所に人間が入るのは希で、遭難すれば見つけてもらえないかもしれません。気分は最低、緊張で喉がカラカラになっていました。
ヘビをいじめた崇りなのか?
それとも俺がアホなのか?………
ここに来てようやく登り返すしかないと判断しました。
 上を見るとオスの大鹿がいました。その地点に行くと、よく踏まれた歩きやすそうな鹿道がありました。鹿たちもこのガレは横断できないということが判っていて、ガレ縁にルートを作ったのでしょう。有難く利用させていただきました。
 結局標高1740mの大峰主稜線まで登り返し、そこから右に折れて稜線を降ってゆきました。左手に縦走路を見つけたときはホッとしました。

 私は自分が方向音痴であることをよく知っています。にもかかわらずGPSを持っていません。ある種昔かたぎの意地がGPS購入をためらわせています。しかし、もう60代なのでスタミナとパワーで困難を切り抜けるのも難しくなって来るのではないかと思っています。この文明の利器を活用することも必要なのかもしれません。
 
 12:40避難小屋に戻ることができました。予定時刻11:45よりも55分遅れました。
水が少なくなっていたので補給のためザックを置いて水場へ水を汲みに行きました。 
12:55小屋で昼食。緊張と疲労のためか唾が出ないので、汲んできた水でご飯を胃の中に流し込みました。食後は疲労を回復させるため板間で仰向けになって10分ほど休みました。
 
 13:15小屋を出発。意外なことに疲労感をあまり感じずに歩くことができました。順調に歩いてゆくと七面山分岐のピークを過ぎてしばらく進んだ所で、ガサガサという音とともに前方30mほどの斜面を暗色の大きな動物が斜面を降りて行くのが見えました。体側と尻は確認できましたが顔を正面から見ることはできませんでした。熊なのか猪なのか区別できなかったのですが、いずれにしても私を襲わずに逃げてくれたので助かりました。
 この後も順調に歩いて15:00八経ヶ岳に到着。弥山方面から人の声が聞こえてきたので何かうれしくて心が温かくなってきました。



 
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 七面山の雄姿


 
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 仏生嶽を振り返る。枯れ木の右は釈迦ヶ岳


 
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 大峰主稜1690mピークと七面山


 
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 八経ヶ岳東面の風景


 
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 弥山神社では今日起こった出来事を反省してお祈りをしました。


 
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 ショウキラン


 
 弥山小屋前を15:25に出発。ジョグで下りたいところですが、このコースは足元があまり良くないので早足で下りました。多くの下山者を追い抜きましたが、途中しゃがんで写真を撮っている方に出会いました。「何を撮っているの?」と聞くと「ショウキランを撮っている」ということでした。私も撮らせて頂きました。
 16:33登山口に帰着することができました。


 反省すべきことが色々ある山行になりましたが、ケガもなく他人様に迷惑をかけるような事故を起こすこともなく帰着できたことをありがたく思います。

   
  
 

 

 
 


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