SSブログ

上石津町細野から烏帽子岳・三国岳・阿蘇谷周回 [鈴鹿北部]

 9月12日  晴れ


細野駐車場0→0:59烏帽子岳山頂(8分休息)→1:30高圧鉄塔→2:14鈴鹿主稜出合→
2:16三国岳山頂→2:24三国岳南峰(食事休息30分)→3:11三国岳三角点(阿惣)→
3:19高圧鉄塔(阿蘇谷下降点取り付き)→4:25白い橋(牧田川)→5:04細野駐車場

 烏帽子岳(熊坂山)は、姿・形よく、古くから地元の方々や旅人等に親しまれてきた山だそうです。熊坂谷の熊坂長範伝説は有名です。
 三国岳は、美濃・伊勢・近江と三国界の山で、私の若い頃は登りやすい登路がなくて、少し難しい山だったのですが、現在は密生していた太いイブキザサもほぼ消滅して、容易に山頂に到達できるようになりました。
 本日は、細野から新道で烏帽子岳に登り、吊り尾根で三国岳へ行き、阿蘇(あんぞ)谷経由で周回という山歩きをしました。


chuushajou.jpg
 近年整備された細野登山口駐車場。綺麗な水洗トイレと東屋があり、助かります。

 登山口からしばらくは複雑なルートですが、要所には標識が整備されているので、迷うことはありません。下部は杉桧の植林や照葉樹の中の道ですが、標高600mを越えると植生は落葉樹に変わります。残暑厳しく、急勾配の道を汗びっしょりになって登りました。


ikuri-higashione.jpg
 展望岩コースの展望岩から、幾里谷東尾根やソノド等を望む。

eboshi-top.jpg
 烏帽子岳山頂
 ここで8分間休息しました。霞んでいたので、展望には恵まれませんでした。


shakunage-o.jpg
 シャクナゲ林
 三国岳への尾根を下ってゆくと、やがてシャクナゲ林になり、しばらくの間シャクナゲの林が続きます。


mikuni-renzan.jpg
 シャクナゲ尾根から三国岳双耳峰(中央左の遠景)とダイラの頭(右遠景)を望む

mikuni-renzan2.jpg
 高圧鉄塔の下から三国岳双耳峰(左の遠景)とダイラの頭(右遠景)を望む。ダイラの頭の左手に本日の下山取り付き点付近の高圧鉄塔が小さく見えています。

eboshi-dake.jpg
 高圧鉄塔から烏帽子岳を振り返り見る

ike.jpg
 池(湿地)
 アップダウンを繰り返しながら痩せ尾根を進んで、標高810m余りの平頂に到達しました。平頂には小さな池(湿地)があります。この先の鞍部から3県境付近までは急登でルートがはっきりしませんが、らしき所を探すと、踏み跡があります。


3kenkyou.jpg
 主稜線出合
 岐阜・三重・滋賀の3県境はこの出合よりも20~30m上のようです。


mikuni-top.jpg
 三国岳山頂
 平凡なピークですが、御池岳方面が切り開かれています。


oike-renzan.jpg
 三国岳山頂から御池岳方面を望む(右から、鈴ヶ岳、鈴北岳、丸山、奥の平等)

shu-ryousen.jpg
 縦走路の森
 縦走路は、あちこちで木が倒れており、やや歩きにくくなっていますが、雰囲気の良い落葉樹の森です。


mikuni-nanpou-top.jpg
 三国岳南峰山頂
 やっと折り返し点の三国岳南峰に到着しました。暑さで発汗多く、少し疲れました。
山頂は、本峰と同じく御池岳方面が切り開かれています。周りの木々を見ると、リョウブやナツツバキの樹皮が剥がされているのが目につきます。こららの木々は鹿の好物らしく、あちこちの山で被害木を見ます。
 ここで30分間食事休息をした後、主稜線を北に向かって進みました。


eboshi.jpg
 主稜線から烏帽子岳を望む

ryouzen.jpg
 主稜線から霊仙山方面を望む(高塚、ソノド、谷山、ダイラの頭、ダイラ等も見えます)

mikuni-3kakuten.jpg
 三国岳三角点峰(阿惣)頂上
 この山頂も到達やや困難でしたが、現在は滋賀県側から良い登山道がつけられています。

gezan-toritsuki.jpg


gezan-toritsuki2.jpg
 高圧鉄塔手前にある「245」番標識とその横にある「時山白い橋」標識
 この標識地点が阿蘇(あんぞ)谷道取り付き点です。山腹道をダイラの頭南の鞍部まで進みますが、廃道化しているので主稜線をそのまま北上して鞍部まで進んだ方が良いでしょう。ダイラの頭南の鞍部から阿蘇谷に降る道があるのですが、この道も廃道化が進んではっきりせず、地形を読みながら、またはテープを探しながら谷底まで下ることになります。


anzo1.jpg
 谷底に到達しました。
 阿蘇谷は浸食が進み荒廃しています。かつての良い谷道は存在せず、所々に痕跡があるのみです。この牧田川源流部は、昔はほとんどの谷にワサビが雑草のように生えていたのですが、絶滅に近い状態になりました。他の幾つかの植物も同様です。鈴鹿における近年の谷の荒廃は豪雨による影響もあるでしょう。しかし、鹿の食害により下草が無くなってしまったことが、地表部流失に拍車をかけているように私は考えます。


anzo2.jpg
 阿蘇谷核心部。標高470mから420mにかけては滝が連続します。

anzo3.jpg
 沢に架けられていた橋は、ほぼすべて流失しました。


  阿蘇谷下降は結構手ごたえがありました。難しい谷ではありませんが、荒廃しているので、ある程度のスリルを味わうことができます。沢登りの対象としてはこの状態のほうが良いと考えることもできますが、一般登山ルートとしてはお勧めできません。


shiroi-hashi.jpg
 時山の白い橋
 主稜線標識にあった「時山白い橋」に到着しました。橋の右岸側には「三国岳」の標識が設置されています。


makita-gawa.jpg
 牧田川
 現在、時山地内で土木工事が行われており、大型ダンプがひっきりなしに通行しています。そのためか牧田川の水は濁っています。
 一般道に降りてホッとしたので、足の方を見てみると、やはりヒルが付いていました。携帯アルコールスプレーでシュッと一噴き、ポロリと落ちました。


 山中では誰にも出会わず静かな山歩きになりましたが、テン等の動物には出合うことができました。まだまだ暑く、結構体力を消耗しましたが、出発から5時間04分後、おかげさまで無事出発点の駐車場に帰着することができました。
  
  
  
  
  
  
  
  
  


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。