気圧高度計累積標高 気象条件等により異常が出る [その他]
12月19日山行のレポートで、気圧高度計による測定標高が一部稜線付近で小刻みに揺らいだことにより、累積標高が実際よりも大きくなっている、と書きました。
これについて、その原因は何なのか考えてみました。
P833付近における高度測定の変化
山頂付近で高度が小刻みに変化しているのが分かります。これは現地の地形がそのように変化していたためそう記録されたのかというと、そうではありません。山頂付近は滑らかな凸地形です。
このような小刻みな測定高度変化現象は主稜線付近で頻繁に出現しました。なぜそうなったのでしょうか。
その原因について少し考えてみたのですが、おそらく次の要因によるものであろうと思います。
短時間に測定気圧に高低の変化が起きた = 短時間に測定高度が下上に変化した
ということは
ガーミン気圧高度計付近の温度が急激に少し低下し空気密度が増した(測定高度が少し低くなった)
その後
温度が元の温度近くに戻り空気密度が減少した(測定高度が少し高くなった)
ということですね。
私はガーミンを通気性のよい胸ポケットに入れていました。稜線において寒冷時、ガーミン気圧高度計は風の弱い林内ならば相応の高度変化を記録します(または出来ます)。
しかし林内から裸地等急に低温の風が強く当たるところに出た場合、私の体温で温められていた気圧高度計は低温にさらされ、高圧を測定してしまうわけです。
写真撮影等姿勢変化をすれば胸ポケットに風が当たりにくくなり、直ぐに体温により温まり減圧され、それが測定されます。
ガーミンが小刻みな温度変化(による圧力変化)にさらされることによってジグザグ線が出現するわけですね。
ということは
ガーミン気圧高度計付近の温度が急激に少し低下し空気密度が増した(測定高度が少し低くなった)
その後
温度が元の温度近くに戻り空気密度が減少した(測定高度が少し高くなった)
ということですね。
私はガーミンを通気性のよい胸ポケットに入れていました。稜線において寒冷時、ガーミン気圧高度計は風の弱い林内ならば相応の高度変化を記録します(または出来ます)。
しかし林内から裸地等急に低温の風が強く当たるところに出た場合、私の体温で温められていた気圧高度計は低温にさらされ、高圧を測定してしまうわけです。
写真撮影等姿勢変化をすれば胸ポケットに風が当たりにくくなり、直ぐに体温により温まり減圧され、それが測定されます。
ガーミンが小刻みな温度変化(による圧力変化)にさらされることによってジグザグ線が出現するわけですね。
以上ですが、その他考えられることとしては、現実にその地点で小刻みな気圧変化が起きている場合もあるかもしれません。
過去のガーミン記録を見たところ、やはり寒冷で風のある稜線下ではこのような現象が起きていました。
この現象を防ぐにはザック上蓋等体温の影響を受けにくくかつ強風がまともに当たらない場所に気圧高度計を格納しておけばよいのかもしれません。
過去のガーミン記録を見たところ、やはり寒冷で風のある稜線下ではこのような現象が起きていました。
この現象を防ぐにはザック上蓋等体温の影響を受けにくくかつ強風がまともに当たらない場所に気圧高度計を格納しておけばよいのかもしれません。
2018-12-25 00:20
御所平は何処だろう [鈴鹿南部]
仙ヶ岳南西の高原区域にあるという御所平(御所ヶ平〔ごしょがひら・ごしょがびら〕)は具体的に何処なのだろう。
これはずっと以前から私の心の中にあって、『一度歩いてみて調べてみよう』という気持ちが時々わき起こりながら、そのまま何もせずにいた放置課題でありました。
私は中学生~高校生のころは単独行ではなく同級生と山歩きをしていましたが、そのころ山仲間の間では「御所平」というのはミズナシ(P832)の南付近からヨコネ手前付近までの高原区域を意味していました。
それに従ってこのブログにおいても御所平というところを上記の高原区域という意味で使用してきました。
しかし御所平というのは安土桃山時代に地元池山の方々により名付けられた特定区域を指すものでありますので、かつて私たちが意味していた区域は正しくありません。
私たちの間で定義していた御所平はあえて言えば「御所平高原」と呼べばよいかもしれません。
また当該区域の最高点P860(現在の地理院地形図での標高〔レポート等でP850と表示することもある〕)を御所平とすることも地元の伝承や資料写真から判断して正しくないように思われます。
ですのでこのP860は「御所平」よりも「御所平最高点」とした方がよいように思われます。
そこで19日午後、短い時間で物足りなかったのですが具体的位置について何か分かるかもしれないと思い、御所平近辺を少し歩いてきました。
御所平について書かれた記述はいくつかありますが今回は次の書物・地図・パンフレット・記事等を参考にさせていただきました。
石水渓観光協会 編 自然を誇る 石水渓
亀山地方郷土史 第三巻 (山田 木水 著)
勢陽五鈴遺響 (安岡 親毅 著)
鈴鹿の山 (山口 温夫 ・ 山口 昭 共著)
山と高原地図シリーズ 鈴鹿南部 (山口 温夫 著)
ネット検索による記事閲覧
石水渓観光協会 編 自然を誇る 石水渓
亀山地方郷土史 第三巻 (山田 木水 著)
勢陽五鈴遺響 (安岡 親毅 著)
鈴鹿の山 (山口 温夫 ・ 山口 昭 共著)
山と高原地図シリーズ 鈴鹿南部 (山口 温夫 著)
ネット検索による記事閲覧
12月19日 曇り のち 夕方晴れ
石水渓橋0→0:26尾根取付き0:31→1:06 P756 1:09→1:40 P860→御所平近辺→
2:23 P860→2:59 P756→3:42 長坂の頭→4:00 P488→4:20石水渓橋
2:23 P860→2:59 P756→3:42 長坂の頭→4:00 P488→4:20石水渓橋
平面距離 10.27km
沿面距離 10.95km
累積標高 1388m
(今回の累積標高については一部稜線付近で標高に小刻みな揺らぎがあり実際よりも大きくなっているものと思われます)
(今回の累積標高については一部稜線付近で標高に小刻みな揺らぎがあり実際よりも大きくなっているものと思われます)
現地の石水渓橋を出発したのは午後で、いつものように遅くなりました。
霊仙山と並びこの高原地帯からの眺めはたいへん素晴らしく、鈴鹿の第一級展望地であるように思います。
亀山地方郷土史には
「…池山字御所ヶ平にある。東西九十一米、南北百四十五米、周囲に土塁があり、内に草木が繁茂し野生牡丹、野生芍薬等が生育する…」という記述があり、
山と渓谷社 鈴鹿の山 には
「…県境の切り開きにしたがってのんびりと仙ヶ岳を目指す。右に数十本のヒノキ林があり、その下に御所跡と呼ぶ平坦地がある…」とあり、
地図上の御所平位置は県境稜線の東側に記されています。(ヒノキ林は現在も実際にあります)
また石水渓観光協会の写真においても、御所平および家老平は県境稜線の東側になっています。
「…池山字御所ヶ平にある。東西九十一米、南北百四十五米、周囲に土塁があり、内に草木が繁茂し野生牡丹、野生芍薬等が生育する…」という記述があり、
山と渓谷社 鈴鹿の山 には
「…県境の切り開きにしたがってのんびりと仙ヶ岳を目指す。右に数十本のヒノキ林があり、その下に御所跡と呼ぶ平坦地がある…」とあり、
地図上の御所平位置は県境稜線の東側に記されています。(ヒノキ林は現在も実際にあります)
また石水渓観光協会の写真においても、御所平および家老平は県境稜線の東側になっています。
今から五十年余り前にこの辺りが草原であった頃の写真を見ると、平坦地があるような気がしますが、時間の関係で今回歩いた範囲では判りませんでした。
ガンサ谷左岸の尾根付近
ガンサ谷源流部は穏やかな流れですぐ横左岸側にやや平坦な尾根があります。写真の位置から推定して、家老平はこの尾根かもと思いましたが、らしきものは何も見当たらずよく判りませんでした。
ガンサ谷源流部は穏やかな流れですぐ横左岸側にやや平坦な尾根があります。写真の位置から推定して、家老平はこの尾根かもと思いましたが、らしきものは何も見当たらずよく判りませんでした。
残念ながら予定時間が過ぎましたので途中で彷徨を中止して折り返しました。
帰りルートは歩いて楽しい(かもしれない)スリル満点の 長坂の頭 経由で進みました。
開始から4時間20分後、おかげさまで無事今回の山歩きを終えることができました。
感想
今回は分かっていたことですが午後からでしたので時間的に無理がありました。この辺りをもう一度余裕をもって歩いてみたいと思います。
また急いで書きましたので、いつものことですがまた加筆修正いたします。
2018-12-21 01:12