南伊勢、有地山・大河内山・笠松山・小方頂切 周回 [三重県の山]
2月7日の日曜日に、南伊勢の古和川流域源流の山々を周回してきました。計画段階では下の3つのコースを考えていました。
1.登山口→有地山→大河内山→古和峠→笠松山→桧尾小峠→P443.9→P401.7(小方頂切)→旧島津小学校→登山口
2.登山口→有地山→大河内山→古和峠→笠松山→桧尾小峠→P443.9→右折して下山→登山口
3.登山口→有地山→大河内山→古和峠→県道を歩いて下山→登山口
古和峠に着いた時点で、状況によりその後どうするか決めることにしていましたが、結局一番目のコースを周回しました。
コースの状況ですが、桧尾小峠までは概ね歩きやすいルートです。しかし、それ以南は歩きにくくなり、踏み跡がはっきりしない区間もあります。
桧尾小峠以降は、標識がなく迷いそうな分岐点が所々にあり、そのような地点ではGPSが頼りになりました。縦走尾根標高200m付近まで降りると、道が良くなり、歩きやすくなります。
2月7日 晴れ
有地(あろち)川林道終点駐車場0→0:13古和浦不動の滝→1:06有地山1:16→
1:23オロチ山→2:05大河内山→2:18NTT電波中継所→2:36古和峠3:03→
3:15寒谷山→3:21旧古和峠→3:36寒谷の頭→3:56笠松山→4:27桧尾小峠→
4:34 P443.9→5:20 P401.7→6:09旧島津小学校→6:36有地川林道終点駐車場
歩行距離 20.67km
車の場合、紀勢町から南伊勢町に入って国道260号線を東進し、古和浦トンネルをくぐり抜けて出口から300mの地点にある三叉路を左折します。林道を進んでゆくと終点に駐車スペースがあります。そこに駐車させていただきました。
稜線までの登りのうち下部は杉林の中の登山道です。登山口から古和浦不動の滝までは距離600mほどです。
古和浦不動の滝
滝の手前に2本の大杉があり、注連縄が張られています。左岸には不動尊が祀られていますので、お参りしました。
滝からしばらく上ると照葉樹林帯になります。樫の木は多いですが、なぜかウバメガシはほとんど見かけませんでした。上部は主に桧の植林帯~二次林帯です。
標高380m付近の間伐木がたくさん横たわっているところで、テープに惑わされて、道を失ってしまいました。直上すれば稜線に到達できますので、まあいいかと斜面を直上しました。標高420m付近で再び登山道に出合いましたので、合流して山腹を斜上しました。
主稜線に到達
有地山は左折です。右折した場合、オロチ山まで直ぐです。
山頂付近で撮影と休息をしたあと、オロチ山方面に向かいました。
オロチ山山頂
主稜線は、ここで左へ折れます。大河内山までの尾根ルートは照葉樹林が間伐されていますので、明るい雰囲気です。
三叉路
左はキワダ登山口方面、右折すれば大河内山方面です。このあたりから大台ケ原、南亦山、総門山等が見え始めます。
大河内山山頂手前から南亦山、総門山方面を見る
南亦山、総門山との間に迷岳も見えています。
大河内山山頂から尾根を東に進むと、NTT等の電波中継施設等がある山頂への林道に出合います。右折して山頂に向かいました。
山頂で8枚ほど写真を撮ったあと、渦巻き状の林道を古和峠方面へ下ってゆきました。
古和峠付近の山腹南面林道サイド日だまりで食事休息をしました。風の当たるところはかなり寒かったのですが、南面の日だまりは風もなく暖かで、ゆっくり休息することができました。
休息中、この後のルートについて考えました。体力的には余力があり、時間も十分ありましたので、桧尾峠方面へ行くことにしました。
寒谷の頭東方地点から古和浦方面を見る
右端に見えている山は座佐の高。
尾根ルート右手は照葉樹が密生(左手は主に桧の植林帯、または二次林)していて展望不良ですが、所々伐採されていて展望地が作られています。
笠松山を過ぎて少し下ると、中電の鉄塔に出合います。
この北のピーク付近に分岐があります。コース的には右折が近道ですが、直進して北の桧尾越方面に降りました。
桧尾越近くの分岐点
ここの標識ではこの南が桧尾越になっています。また「南伊勢 山歩きガイドマップ」でもそう表示されています。
しかし地理院地図では、この地点の北が桧尾越になっています。今回ここから南の峠道を進みましたが、現地の「桧尾越標識」は、地理院地図どおりこの地点の北にあるようです。どのあたりが桧尾越なのかは、曖昧なのかもしれません。
この峠越えの道はガイドマップに「昔の生活道路」と記されているように、しばらく広くて歩きやすい道が続きます。が、それは数百メートルの区間のみで、次第に荒れ道となります。
荒れた道
古道には木の葉や枝が堆積しており、いたるところで掘り返されています。このようなところを掘ってみると、ミミズやコガネムシの幼虫、ときにカブトムシの幼虫も出てきます(ついでにムカデ類もたくさん)。今回は出合いませんでしたが、このような場所でアナグマやイノシシが掘り返している現場に出合うことがありますね。過去数回の経験しかありませんが、そろりと近づくと彼らは人間が1m付近まで近寄っても気づかず、食事に夢中になっているときもあります。
桧尾小峠
左は職谷方面(村山方面)、右はP443.9方面。右の尾根道を進みました。
P443.9三角点
この三角点の少し南に分岐点があります。この付近からルートは不明瞭になり、テープも少なくなります。
P443.9南東の稜線上伐採地から、姫越山、座佐の高、古和浦湾方面を見る
歩きにくいルートで嫌になってきたころ、ようやくP401.7(小方頂切)に着きました。
P401.7(小方頂切)
この先も歩きにくいルートが続きます。
小方頂切の南230m峰の少し北、切り開きから見江島方面を見る
小方頂切の南230m峰付近の切り開きから有地山(左)、大河内山方面を見る
標高200m付近まで降りてきて、ようやく歩きやすい道になりました。植生も変わり、ウバメガシが主体の林になります。
ここから階段の多い道を下ると、旧島津小学校の校庭に到着します。
旧島津小学校校門
島津小学校は2014年、他の数校とともに南勢小学校に統合されたそうです。
ここで山歩きは終わり、あとは歩きやすい道路の歩行だけとなりました。
出発から6時間36分後、おかげさまで無事、本日の山歩きを終えることができました。
本日の山歩きをふり返ってみますと、この辺りの山々は標高が低くても高低差が結構ありますので、組み合わせによっては歩きごたえのあるコースになることを実感しました。今回のコースは、累積獲得標高が1600mほどになるようです。
南伊勢山歩きガイドマップによりますと、まだまだ魅力的なコースがありそうですので、参考にさせていただいて、また歩きたいと思います。
午後4時過ぎ、古和浦漁港突堤からの眺め