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東海道~伊勢参宮街道・日永追分~江戸橋~高田本山 自転車周回 [自転車]

 2月11日  晴れ


自宅→日永追分0→0:13高岡橋→0:27神戸城跡0:32→1:02堀切川・蓬莱橋→
1:38 国道23号線栗真中山信号→1:48江戸橋→2:00高田本山(専修寺)2:20→自宅
(表示の時間は、日永追分を0として累加計算しています。総計4時間10分)

走行距離 65.9km

 1昨年12月に、自転車で伊勢参宮街道を南下して、お伊勢参りをしました。今回は、そのときにコースから外れた伊勢参宮街道区間を、昨年同様自転車で走ってきました。
 このコースは、私のサイクリング定番コースで、過去に何度も走っています。ただ走るだけなら、3時間ほどで回ることができるコースですが、写真を撮りながらでしたので、やはりそれなりに時間がかかりました。
 伊勢参宮街道全般でそうなのですが、東海道のように標識は整備されていませんので、初めての場合は、迷いやすく、分岐点等、コース地図をよく見て確認しなければなりません。


 今回も自宅を午後に出発し、旧東海道を走って、起点の日永追分を目指しました。

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 東海道・庄野宿の町並み


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 石薬師宿・石薬師寺山門


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 石薬師寺境内


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 杖衝坂の上にある血塚社


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 伊勢参宮街道起点の日永追分
 ここの井戸は、本日も大繁盛で、たくさんの方々が水汲みに来ていました。

 ここからしばらくは、県道103号線を南下し、内部川の手前で右の旧街道に入ります。旧街道の橋は現在ありませんので、103号線の橋を渡って、旧街道に復帰します。


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 内部川右岸堤防道路
 江戸期は水管橋付近に有料橋があったそうです。内部川を渡ると河原田地区に入ります。


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 河原田の街道すじ

 県道103号線とJR関西線の踏切を横断してしばらくで、鈴鹿川の高岡橋を渡ります。左岸側は堤防下に、右岸側は堤防上に常夜燈があります。
 江戸時代末期まで、ここには橋がなかったのですが、1853年、神戸藩が通行料無しの木橋を建設したそうです。


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 高岡橋をふり返り見る


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 鈴鹿川右岸堤と常夜燈

 広々とした平野を南下すると、僅かな標高差の段丘にさしかかりますが、そこに神戸の見附跡があります。


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 神戸の見附跡
 ここから宿場になりますが、町並みには古い旅籠等が残っていて、街道宿場の雰囲気があります。


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 六郷川にかかる大橋
 このあたりは、神戸藩の水泳練習場だったそうです。少し下流の合流点から、金沢(かなさい)川となって、千代崎で伊勢湾に流れ込みます。
 その昔、鈴鹿川は、時に流路を変えたそうで、この金沢川が鈴鹿川本流だったことがあったそうです。

 大橋を渡ってすぐに分岐があり、右が新町、左が十日町で、左が旧街道です。ここには高札場があったそうです。


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 真宗高田派・専修寺別院
 「明治天皇行在所」の石柱があります。
 ある書物で、「坂東から伊勢国へ真宗布教した際の最初の拠点は鈴鹿三日市で、その本拠地には、現在も寺院群がある。後に伊勢国真宗の本拠地は三日市から一身田の専修寺(高田本山)に移った」という内容の記事を読んだ記憶があります。そこで今回、ネットで検索してみましたが、残念ながらそれに関する記事は出てきませんでした。


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 神戸城跡


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 城跡すぐ横の 神戸公園

 少し寄り道して、神戸城跡に立ち寄りました。神戸城を築いた神戸氏の歴史概略ですが、室町前期、桓武平氏の関盛澄(神戸盛澄)が神戸氏の初代となって、長くこの地の主となりました。戦国期に北畠氏から養子(神戸具盛)が入って血筋が変わり、本家の亀山城・関氏並みの力を持つようになりました。さらに織田信長の子、信孝(母は関氏一族)が具盛の養子となり、城下は発展しました。本能寺の変後、信孝が織田家の跡目争いで敗死し、具盛も1600年に死去したことにより、神戸氏の主流は絶えました。
 鈴鹿市と亀山市は近年、微妙な関係ですが、当時から主家分家の確執、神戸正武の亀山攻め等、いろいろあったんですね。

 神戸の町を過ぎ、金沢川の肥田橋を渡り、国道23号線を潜り抜けると、玉垣に入ります。街道はまた国道23号線にぶつかりますが、ぶつかったところで左折、少し進んだところで右折と、複雑で迷いやすいところです。フジクラ鈴鹿工場を過ぎて坂道を下ると、近鉄名古屋線につきあたり、踏切を横断して交差点を右折します。交差点左手の四日市方面への道は、通称「塩浜街道」とか「下街道」または「白子街道」と呼ばれています。


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 江島本町の街道を振り返り見る
 このあたりから白子南の堀切川まで、連子格子の民家が多く、旧街道の雰囲気があります。立ち寄りませんでしたが、白子港は、江戸期、紀州徳川家の領地で、伊勢湾岸で最も賑わった港だったそうです。

 堀切川手前で、経路は二股に分かれますが、今回は短絡路の方を進みました。堀切川の蓬莱橋手前で街道は右折します。


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 近鉄線踏切から堀切川と蓬莱橋を見る

 踏切を渡り、国道23号線を潜り抜けてしばらく進み、戻って23号線の堀切橋を渡り、右折して旧街道に入ります。磯山の町を過ぎると23号線に合流して、中ノ川を渡ります。渡って最初の信号を左折して近鉄線を横断し、旧街道に入ります。


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 巡礼道との追分
 右が伊勢参宮街道です。少し進んで、千里駅手前の交差点は右折です。近鉄線踏切を渡り、23号線を横断し、田中川にかかる大蔵橋を越えると、上野の町に入ります。
 
 上野には分部氏が築いた城跡があります(本城山青少年公園)。分部氏は藤原南家工藤氏流長野氏の一族ですが、中世伊勢国の有力豪族(長野氏、北畠氏、関氏等)の中で、戦国の乱世を生き延び、江戸期も大名として存続し、廃藩置県まで続いた(河芸の上野から近江大溝藩へ転封)唯一の豪族ではなかろうかと思われます。関氏も戦国乱世を乗り切りましたが、徳川の時代、1618年に関一政が大名改易、その子、氏盛が旗本寄合になりました。

 
 街道は、朝陽中学校手前で国道23号線を横断、しばらく23号線の東側を進みます。国道23号線と国道306号線の交差点で、街道は23号線に合流します。この交差点で国道を横断し、西側歩道に移動した方がよいでしょう。


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 国道306号線交差点付近で23号線と旧街道を振り返り見る

 国道の歩道を南へ進むと、栗真小川町で右手の旧街道に入ります。


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 栗真小川の近鉄線踏切から街道を見る

 栗真中山町で街道は23号線と交差しますが、渡れませんので、栗真中山町交差点まで戻り、国道を横断します。横断後100mほど国道を南に進むと、街道への入口があります。


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 栗真町屋町の街道を振り返り見る
 この撮影地点の少し先で巡礼道が合流します。合流点の追分には常夜燈が設置されています。三重大学前信号で街道は23号線に合流しますので、この信号を横断して、23号線の西側自転車道を南に進みます。


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 23号線沿いの自転車道と歩道
 三重県では珍しく、2車線の自転車道です。歩行者と自転車の事故が多発したため、自転車道が作られました。

 江戸橋北詰信号を右折すると、江戸橋に到着です。


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 江戸橋
 


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 伊勢参宮街道(右)と伊勢別街道との交差点(追分)
 昨年来たときには、写真正面部分に「安永六年」の銘が刻まれている「江戸橋常夜燈」があったのですが、撤去されていました。調べてみたところ、現在、移築工事中だそうです。

 追分到着で昨年の走行部分と合わせて、ブログ内での自転車による伊勢参宮街道の全線走破が完了しました。帰りは高田本山(専修寺)に立ち寄ることにしていましたので、旧伊勢別街道を進んで本山に向かいました。


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 江戸橋駅の北にある踏切から旧伊勢別街道を見る

 一身田駅前の交差点を右折すると、しばらくで高田本山です。


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 高田本山前の景観


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 山門


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 鐘楼


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 御影堂
 巨大な木造建築物です。


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 如来堂
 御影堂ほどではありませんが、この建物も大きいです。


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 鐘楼前から御影堂と如来堂を見る


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 唐門

 高田本山では、毎年1月9日から16日まで、お七夜と呼ばれる報恩講があります。門前には露店が並び、たくさんの人で賑わいます。
 私の子供のころは、家族あるいは同級生とお七夜に行き、食べ歩いたりするのが楽しみでした。恥ずかしながら、当時は賑やかなお祭りだと思っていました。

 高田本山を参拝した後、しばらくの間は伊勢別街道を走り、中勢バイパスの大里窪田出口信号付近で伊勢別街道を離れて、いつものコースで帰路につきました。


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 大里窪田の常夜燈

 本日は、弱い海風が吹く程度で、穏やかな天気に恵まれました。おかげさまで、4時間あまりの快適な街道サイクリングを楽しむことができました。







 


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