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東海道 関宿西追分から坂下宿、鈴鹿峠、土山宿 [旧東海道]

  謹賀新年
 旧年中は格別のご厚情を賜り、心よりお礼申し上げます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 さて、昨年の正月同様、今年も歩き始めは東海道になり、本日3日、鈴鹿関宿から近江石部宿東端の三雲まで歩きました。穏やかで素晴らしい天気に恵まれ、日中は上着を着て歩くと汗ばむくらいでした。長くなりますので、2回に分けてレポートいたします。

 
 1月3日  晴

関宿・西の追分0→0:56坂下宿→1:18片山神社→1:28鈴鹿峠→2:31田村神社→
2:55土山宿本陣→3:08松尾川(野洲川)の渡し(18分休息)→3:38歌声橋

 本日の総歩行距離 約37km


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 出発地(駐車地)の関宿西の追分
 正面、向かって右が東海道、左が大和街道です。この追分手前には、無料の駐車場や休息所、そしてトイレが整備されています。この駐車場は空きがあることが多く、本日も朝の到着時は空いてました。
 ここから石部宿東の三雲まで、できる限り旧東海道に忠実に歩きましたが、一部街道消失区間や川の渡し区間等は迂回して歩きました。


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 筆捨山
 浮世絵で有名な筆捨山ですが、もとの山名は岩根山だそうです。室町期の画家、狩野法眼元信がこの山を描こうとしたものの、雲隠れ等の自然現象で描ききれなかったため、筆を投げ捨てたということから、筆捨山という名になったそうです。


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 筆捨山方面分岐標識
 東海自然歩道経由で筆捨山や関の観音山公園方面に行くことができます。


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 沓掛の街道家並み。

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 沓掛から三子山を見る

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 鈴鹿馬子唄会館付近の街道に沿って東海道五十三次が書かれた木柱が立ち並んでいます。

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 鈴鹿馬子唄会館
 街道に関係する品々や資料そして写真等が展示されています。
鈴鹿馬子唄 「坂は照る照る鈴鹿は曇る あいの土山 雨が降る…」
正月早々カタい話ですが、冬に限らず、いわゆる西高東低の気圧配置のときは、唄のとおりの天気分布になりやすいです。この歌部分は鈴鹿峠付近で起こりやすい気象現象を語っている一節かもしれません。


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 坂下宿と三子山
 かつてここは国道1号線メインストリートでしたので、幅広道になっています。拡幅のため古い家は撤去されたのでしょうか。昔の街道宿場町の雰囲気は感じられません。


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 松屋本陣跡石柱と高畑山方面を見る

 松屋本陣の門が坂下宿の法安寺に残されています。他に大竹屋本陣跡、梅屋本陣跡、小竹屋脇本陣跡等の石柱がありますが、現在は茶畑等になっていて、痕跡はありません。


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 岩屋十一面観音入口


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 片山神社
 元は三子山に祭祀されていたそうですが、火災により1294年、現在地に移されたそうです。一号線に近く、無人の神社だからなのでしょうか、近年も火災が頻発しています。


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 馬の水飲み鉢
 かつて、峠を上下する馬のために、この辺りに水飲み溜めがあったそうです。現在のものは新しい御影石製ですので、再現されたものですね。


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 鈴鹿峠
 この植林を抜けて、少し歩くと万人講石灯篭が見えてきます。


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 万人講石灯籠
 この大灯篭の横にはトイレや休息イス等が整備されています。
冬の晴天時にはこの付近から、雪で白くなった綿向山を見ることができます。街道沿いでは、ここを過ぎると野洲川・歌声橋に至るまで、綿向山を見ることができなくなります。
 灯篭を過ぎると一旦国道1号線沿いになりますが、所々旧街道も残っています。山中集落の西で新名神の高架下を通り抜けます。


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 猪鼻西の旧道・1号線分岐

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 蟹坂古戦場跡
 1542年の伊勢国司北畠具教の甲賀攻めに対し、山中城主山中氏と守護六角氏が戦った古戦場で、合戦の結果は近江勢の勝利になったそうです。


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 かいどうはし
 田村川木橋ができるまでは、この下流に渡り場があったそうですが、増水時に溺れ事故が多発したため、1775年に木橋が架けられたそうです。


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 「かいどうはし」から田村川の清流を見る


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 田村神社鳥居
 厄除けで有名な神社で、私も時々お参りする神社です。本日もお参りするつもりだったのですが、参拝者多すぎで、1時間ほど並ばなければならないような状態でしたので、またの機会に参拝させて頂くことにしました。
 神社前で一号線を歩道橋で渡ったところに道の駅があります。道の駅横を通り過ぎて、突き当りを右に曲がると、旧街道らしい雰囲気がただよう土山宿の道になります。


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 扇屋伝承文化館
 江戸時代に扇や櫛の販売で栄えた「扇屋」を地域の住民が購入し、平成21年に改修したそうです。土山は現在茶所ですが、櫛も有名ですね。


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 東海道伝場館と問屋場跡
 問屋場は宿に関わる業務を行ったところで、様々な業務を行う役人が詰めていたそうです。


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 土山問屋宅付近

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 土山宿本陣付近

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 松尾川(野洲川)の渡し場
 ここには橋がないので、渡ることができません。水深浅く、靴を脱げば渡れないこともないように思うのですが、街道の標識はかなり手前の段丘上の交差点で左へ折れる迂回路を示しています。
 本日の中間点がこの渡し場付近でしたので、ここで食事休息をしました。堤防付近には鹿の糞がいっぱいで、河川敷は鹿や猪の生息地になっているようです。


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 歌声橋
 歩行者や自転車専用の橋です。この橋の少し下流が松尾川(野洲川)と田村川の合流点で、橋の上から合流している様子を見ることができます。


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 歌声橋から国道1号線・白川橋と綿向山を見る

 橋を渡った後も、穏やかな天気に恵まれ、順調に西に進みました。
  
  
  
  
  
  
  





  
  
  


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