古い山用品 4 スベア121 L [古い山用品]
今回は、販売終了から久しい灯油ストーブ、スベア121Lをご紹介したいと思います。
このストーブは、前回のオプティマス8Rを購入してから、1年後か2年後に買ったものですが、8R同様、泊まりの山行で活躍しました。ガソリンストーブは白ガソリンの燃料代がけっこう高くつくので、燃料代が安い灯油ストーブが欲しくなり、購入したものです。しかし、実際使ってみると、ガソリンストーブ、灯油ストーブ、双方それぞれに長所・短所があることが、よくわかりました。使い易さからいえば、8Rの方が勝りますが、安全性、経済性、堅牢性からいえば、スベア121のほうが勝るように思います。
恥ずかしい話ですが、私はこのストーブの圧縮ポンプがよくスカスカになるので、メンテとして、いつも保革油を塗っていました。保革油中の油脂成分が良くないのか、ノズルが目詰まりしやすく、困っておりました。保革油が原因と判ったのは、長年月が経過した後でしたので、それまでの間は「目詰まりしやすいクソストーブ」という誤解を持っていました。しかし、実際はコストパフォーマンスに優れた素晴らしいストーブです。
ネットで検索して調べてみると、このスベアをコピーして作られた製品が多くあり、日本の灯油ストーブ、マナスルもその1つだそうです。マナスルは現行販売製品ですから、その消耗パーツを代用してスベアにも使用できるというのは、有り難いですね。
イミテーション製品が多いためなのか、GENUINEの文字があちこちにあります。
さて、このストーブも数十年間、眠っていたものですが、久々に点火してみることにしました。すぐに使えるようにすることで、災害時の備えがもう一つ整うかもしれません。
先ずは、ゴミを取るため、タンク内部とバーナー管内部を灯油とパーツクリーナーで丁寧に洗浄しました。 次に圧縮ポンプの皮部品のゴミを取り、食用油をつけて本体に取り付けました。ノズルも付属の清掃針で掃除して、ゴミ取り清掃が完了です。
本体組み立て→燃料注入→火力調節弁を緩める→予熱皿にアルコールを入れて点火→
アルコールが燃え尽きる前に火力調節弁を閉じる→ポンプを数回往復運動→燃焼
見事に燃焼
が、部品を一つ付け忘れていました。このままでも良いように思いますが、一旦消火しました。
炎を安定化させるリング部品を取り付けて、再点火です。
オプティマス8Rよりも炎が大きく、力強い感じです。説明書によりますと、水1Lを沸騰させる時間は3~5分。8Rと同様、前作業が少し面倒ですが、素晴らしいストーブです。