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古い山用品 1 山靴 [古い山用品]

 数十年前に買った山道具が、現在も現役で活躍しているという記事をネットの掲示板等で時々見かけます。実は私もそうなんですね。今も現役で使っているという山道具があります。また、最近は使ってないけど、使おうと思えば使えるという道具や、骨董品として残っているという道具もありますね。
 今回は、そんな山道具のうち、藤倉ゴムの山靴についてご紹介したいと思います。
藤倉ゴムといえば、布製のトレッキングシューズ、キャラバンシューズが有名です。私と同年代の方々の中には、初期のキャラバンシューズを使っていたという方々もたくさんいらっしゃると思うのですが、私も最初の山靴はキャラバンシューズでした。高校生のときに買いましたので、使い切ってお役目終了になり、もう本体は残っていないのですが、なぜか箱だけが現在も残っています。


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 キャラバンシューズの箱

 この頃(昭和43年)、3種類のキャラバンシューズが販売されていました。私が買った靴はキャラバンデラックスというもので、靴裏には鉄の金具が前部、土踏まず部、後部に取り付けられていました。アスファルト上を歩くと、金属音がして耳障りでしたが、山でのパフォーマンスは結構良かったような記憶があります。金具のおかげで、靴裏がほとんど磨り減らないという長所がありました。条件によっては滑りやすいという欠点もありました。


 藤倉ゴムは皮製登山靴も販売していました。軽登山靴グランジェッタ(grand jutta)が有名です。グランジェッタは表革の山靴ですが、グランジェッタを発売する前には、裏革製の軽登山靴を販売していました。靴の箱にはキャラバンと藤倉ゴムが印刷されているだけでしたので、靴の名称は分かりません。私はその靴を19歳のときだったかに、四日市近鉄百貨店のスポーツ売り場で購入しました……
そして、その靴は現在も健在で現役です。初期のキャラバンソールは磨り減ってしまいましたので、近くの町の靴屋さんに張り替えてもらって、現在はビブラムソールになっています。

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 キャラバン皮製軽登山靴

 見かけ、かなりくたびれていますが、今冬、鈴鹿の雪山は全てこの靴を使用しました。ネット上の記事にも、皮製登山靴のコストパフォーマンスの高さが書かれていますが、私もそのとおりだと感心しています。


 変わりまして、春本番も間近になりました。最近の暖かさで家のサンシュユも一気に開花しました。


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 訂正と追記 3月29日

 キャラバン・グランジュッタについての記述に誤りがありました。お詫び申し上げます。グランジェッタと記しましたが、正しい製品名はグランジュッタです。以下訂正文です。

 手元の資料によりますと、株式会社キャラバンがグランジュッタを発売したのは昭和47年の春で、軽快な登山靴#098 ¥9800と、本格的登山靴#120 ¥12000 の2種でした。#150の発売は少し遅くなったようです。
 これらの靴の製品化にあたっては、登山・スキー靴設計の権威者である西村一良氏と、登山家の小西政継氏を加えたスタッフで一年間の準備と研究を重ねたそうです。
 両製品とも、国産高級裏出し皮・シーハイル3.5mm、ソールはビブラムを使用していました。
 私が買った名の無い軽登山靴の値段が¥9800でしたので、#098に相当するのかと、写真を見比べてみますと、姿かたちはかなり異なり、#098の方が高級感があります。しかし靴底の釘の打ち方、土踏まず部の糸による剥がれ止め処理の方法は同じで、キャラバン独特の手法が引き継がれています。
 キャラバンはその一年後、改良型#115、#145、#175を発売しました。下の写真は#145です。

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 キャラバン・グランジュッタ #145 (借り物画像です)
 

 
 
 
  
  
  
  
  
   

  


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